第五回

新型コカイン密売組織を吊るす.
朝まで待てない! 水中からの脱出

脚本:大川俊道 監督:佐藤武光

今週のリハーサル

書割の富士山をバックにして,全裸の稲川さんは水槽に入った湯に浸かっていた.
稲川さん「いいねえ,このー,絶好調だねえ.」
ここでカメラが引いた.稲川さんの股間はスタッフにより, 禁と書かれた円盤に棒がついたものを使って隠されていた. 稲川さんは日本手ぬぐいを頭に乗せ,お酒も呑んで大喜び. だがあることを気にしていた.
稲川さん「ねえ,ちょっと,何か企んでるんじゃないの?」
助監督「今日は大丈夫です.もう安心して風呂に入ってください.」
稲川さん「本当? 大丈夫?」
スタッフ「稲川さん,お湯加減はいかがですか?」
稲川さん「ちょっと熱いかなって感じするけど,いいねえ.」
助監督がバケツで水を入れた.その時
佐藤監督「羽ギロチン,下ろしてください.」
稲川さん「羽ギロチン?」
思わず稲川さんは上を見上げた.
稲川さん「なんでい.扇風機じゃねえか.考えすぎだったよ.」
だが稲川さんの考えは甘すぎた.その扇風機の羽には刃がついていたのだ. そして扇風機ではなくて羽ギロチンは回転を開始.
佐藤監督「水槽を上げてください.」
稲川さんの入った水槽は上へ上へと上がり,スタッフも禁の字を上げた.
稲川さん「おい,よう,よう.」
ついに稲川さんの頭の所まで羽ギロチンが迫るところまで水槽が上がり, 羽ギロチンが下りて来た.
稲川さん「あー.」
稲川さんの運命や如何に.

事件発生

あるボクサー(渋谷哲平)が練習後, リング上で女(蜷川美穂)と情事を行なっていた.そこへ電話が. 電話はひろきという男からのもの. ひろきは例の物をサーフボードに隠して持ってきたと言った. 例のものとは麻薬でひろきは向こうでちょっとだけ試したと言う. ボクサーは連中と段取りをつけるので持って来いと言い, 電話を切った.女はボクサーことあきらに何をしてたのと聞いた. あきらはまずでかいことをして一山当てると言うのであった.

車の中でひろきは麻薬に手を出していた.キセルに麻薬の塊を詰め, ライターの火であぶって吸うのだ.その後で無謀にもひろきは車の運転を開始. 暴走した挙句に車を横転させ,爆死してしまった.麻薬も炎の中に消えた.

仕事開始

新聞はこの事故を「死の薬¨クラック”」と報じた. S.S.C.でアンクルとスポットも記事を見た.クラックって何とアイリスが聞いた. クラックはアメリカで流行っている新型コカイン. 値段も安いので若者の間でも流行っているらしい. そのクラックが日本にも上陸.先月から幻覚症状で4人も死んでいた. この事故で5人目だ.そのとき,ずっと考え込んでいたダブルが, カメラを指差してこう言った.
ダブル「あなた,薬止めますか? 人間やめますか? それとも豚珍軒食べませんか?」
前半の部分は当時の広告をそのまま引用したもの.それを聞いたアイリスは
アイリス「頓珍漢な男.」
ダブル「スカッと爽やか豚珍軒.」
これは当時のコカコーラの広告をいじったもの.
ダブル「あなたと私の豚珍軒.逆から言ったらケンチントン. 豚珍軒食べてハワイへ(振りつきで)とんちんけん.」
呆れたアンクルがこう言った.
アンクル「豚珍軒のキャッチフレーズ考えてる.大変だねえ.」
アイリス「豚珍軒で穏やか離婚.」
ダブル「あ,それいいね.下着王の代わりに豚珍軒.そんなの食えるか!」
と言った途端に運命が鳴り響いた.
アンクル「ゴッドがお呼び.」
ダブル「ゴッドも大好き,豚珍軒.」

ゴッド「ゴッド指令.クラックの密売ルートを解明し,元締をハンギングせよ.」
新聞記事に載っていた男は松井ひろき24歳.城南大学の学生だ.3日前, 日本人観光客が多量のクラックを購入したと言う情報をゴッドが入手. その観光客が松井らしい.
アンクル「運び屋が商品に手を出したってわけか.」
アイリス「馬鹿だねえ.まだ若いってのに.」
アンクル「こいつ,金持ちのボンボンじゃねえか.え. 生意気にクルーザーまで持ってやがる.」
というわけで松井の身辺を探ることになった.

松井のクルーザーの前でアンクルはモデルの写真を撮っていた.そのとき, 松井のところへ電話が.あきらは間抜けにも松井が死んだことを知らず, 物を独り占めにするんじゃねえだろうなあ,とか,俺がいなければ取引は無理だ, とか,ぺらぺら喋り,ジムにいるから連絡をくれ,と言って電話を切った. アンクルが聞いているとも知らずに.

というわけでアンクルはジムに電話した.あきらこと内藤あきらは, 松井ひろきが死んだことを本当に知らなかった. アンクルは物を預かっていると言い,取引の段取りをつけてくれと言った.

スポットを乗せ,車を運転するダブルのところにアイリスから無線が入った. アンクルが運び屋の相棒に連絡を取ることに成功したと言う. 内藤あきらという4回戦ボーイだ.銀座4丁目で落ち合って, 元締めのところへフォローすると言う.アイリスはラーメンを食べていた.
スポット「ところで,クラックは見つかったの?」
アイリス「うん,今,製造中.」
その頃,アンクルは石鹸を刻んでいた.

アンクルは松屋の前で内藤のサイドカーに乗った. アンクルからの発信電波を元に追いかけるダブルとスポット. 内藤はアンクルに松井との関係を聞いた. アンクルは自分が松井に向こうで売人を紹介したと答えた. 念のため,内藤は物を確認することにした.
内藤「これ,石鹸じゃねえのか?」
アンクル「舐めてみろよ.」
内藤「冗談だよ.」
第一関門突破.内藤はクラックを吸ったことはなかった.

その頃,元締めの梶本(近藤宏)がクレー射撃に興じていた. 内藤から電話が入ったというのだ. 梶本に内藤はクラック3Kgを5千万円で売りたいという. 梶本は1時間後に内藤と落ち合うことにした. 内藤はアンクルに「来ればわかる.」と言い,場所を言おうとはしなかった. 梶本は部下にクラックを受け取った後で内藤を始末することを指示していた.

スポットはアンクルを確認.
スポット「あ,ダブル,アンクルいたぞ.」
だがダブルは婚約者の写真を見てにやけていた.
スポット「何やってんの!」
慌ててダブルは写真をしまった.
ダブル「ダメだよ.見せてあげないからね.」
その頃
内藤「本庄さん,ボディーチェックさせてもらうよ.」
内藤はアンクルが警察や麻薬Gメンの人間でないかどうか確認しようとしたのだ. 仕方なくアンクルは一番怪しい腕時計を外し,水の中に投げ捨てた.その為
ダブル「あら?」
発信電波を拾うことが不可能になり,地図から点が消えてしまった.
ダブル「あ,ハングマン時計捨てちまいやがんの.」
スポット「こりゃまずいなあ.」
ダブル「そりゃまずいよ.あれ,結構高いんだからよー.」
スポットは呆れてしまった.
スポット「そんなことよりさあ,尾行に失敗したら,おしまいだよー.」
内藤はボディーチェックを終え,発進.ダブル達も追いかけたが, 突然飛び出してきたトラックに遮られてしまい, アンクルと内藤を見失ってしまった.スポットの予想が最悪の形で的中したのだ.

梶本達は廃工場で内藤達を待ち受けていた. そしてやってきた内藤とアンクルが「物」を持ってきたことを確認後, 梶本は拳銃を向けた.
梶本「お前達には札束よりも鉛弾がお似合いだ.」
アンクルはドラム缶を投げるなどし,内藤とアンクルは逃走した.しかし, アンクルは足を撃たれ,水槽の底に落ちた. 運の悪いことにアンクルの足の上に鉄骨が落ち,水槽には水が入れられていた. その隙に内藤は逃走に成功.梶本達は気絶しているアンクルを置いて, 内藤を探し回るのであった.

ダブルはアイリスに無線で連絡を取り, アンクルから無線で連絡がないことを確認. 水槽に水が溜まって行くがアンクルは気絶したまま.夜になったが, ダブルとスポットはアンクルを発見できずにいた.その頃, やっとアンクルが目を覚ました.水は胸のところまでたまっていた. 内藤は工場に隠れていた.そして出てきて,水槽のところへやってきたが, アンクルを見殺しにして出て行った.警察の手先じゃないか, とアンクルを疑ったのだ.最低の野郎だ.そして朝になり, 水は肩のところまで溜まって行った.

ダブルとスポットは徹夜で探したがアンクルを見つけることができず, とりあえずS.S.C.に戻って来た.アンクルのハングマン時計を見て, 心配するアイリス.そのとき
ダブル「一発逆転だ!」
自棄になったのかダブルは豚珍軒のワゴンで出動し, 岡持ちを持って内藤のジムに乗り込んだ.だが内藤は不在. ジムの者は内藤が情婦のところにいるんじゃないの,と適当に答えた.

梶本の部下も内藤が情婦のかずみのところにいるのではないかと睨んでいた. 歌舞伎町あたりのプールバーで働いているのだ.梶本はかずみのところへ行け, と厳命した.

ダブルは黒服の格好をし,かずみに接近.ハスラーのつもりだ. かずみはバニーガールの格好をしていた.
かずみ「御指名,ありがと.」
ダブル「君がかずみちゃんか.」
かずみ「あなた,お相撲さん?」
ダブル「どすこーい,どすこい.」
余談だが,このシーンを見て僕ちゃん,頭痛がしてきた.
ダブル「冗談きついぜ,ベイビー.こう見えてもなあ, ボクサーだったんだよー.マンモス長浜って言ったら, ちょっとは名が知れたもんだったぜ,ベイビー.」
かずみ「あたしだってこう見えても女優なのよ.」
ダブル「ほんと?」
かずみ「地獄の口裂け女ってビデオ見た?」
ダブルはそのビデオを見たことがなかったらしい. かずみは3番目に殺される役をやっていた. さらにかずみは「みみず男の復讐」というビデオで, ミミズに食われる役をやっていたと言う.余談だが,このシーンを見て僕ちゃん, 頭痛が酷くなってきた.だが
かずみ「ばーか,そんなビデオあるか.」
あ,そ.そのとき,かずみのところに従業員が耳打ち. かずみがキスして去る時に,ダブルは尻尾のところに盗聴機を入れた.
かずみ「何がマンモス長浜よ.あんなデブなボクサーいるか!」
かずみはピンク電話を取った.内藤から電話がかかってきたのだ. しっかりダブルも盗聴.かずみは前の晩に内藤がどこへ行ったのか聞いた.
内藤「梶本達がだましやがったんだ.新しい相棒は撃たれちまうしよー.」
その「新しい相棒」ことアンクルを見殺しにして逃げたのは誰なんだ? この台詞をダブルが聞くことはできなかったが
かずみ「相棒が撃たれた?」
と聞き返す台詞を聞くことはできた.さらに
かずみ「土佐衛門って死んだの?」
と言ったのでダブルはいても立ってもいられなくなり, かずみにダブルがアンクルのことを聞いた. しかしかずみは警戒して話そうとしなった. そこへ梶本の部下が城南署の刑事と称して乗り込んできた. かずみに殺人容疑があるというのだ.ダブルが梶本の部下に警察手帳を見せろ, と言っている隙にかずみは逃走.先回りしていたダブルは豚珍軒のワゴンに, かずみを乗せて逃走した.拳銃をぶっ放しながら追いかける梶本の部下. そこへスポットの車が登場し,割り込んだ.

ダブルはかずみから内藤の居場所を聞き出し,とりあえず神社に行った. 着替えがある程度終わり
かずみ「あなた,刑事じゃなかったら何者なの?」
ダブル「必殺仕事人かもしれないなあ.」
あ,そ.かずみは自分が追われる理由を全く理解していなかった. あきらのせいじゃないかと言うダブルに, あきらが何かやばいことをしているらしいが,全然教えてくれない, とかずみは答えた.
ダブル「そら,確かにやばいかなあ.石鹸抱えて逃げ回ってるんだから.」
ダブルは消されるかもしれないと示唆.そのとき,拳銃の音がした. 驚いたダブルはかずみの後ろに隠れた. だがそれは子供が撃ったおもちゃの音だった.
ダブル「怖がらなくていいぜ.」
そんなことをよく言えるものだ.

水はアンクルのアゴのところまでたまっていた. アンクルは鉄骨をどけようとしていた.

レンタカー屋で車を借りたダブルはかずみを連れて内藤のところへ向かった. もたもたしてるとダブルの仲間が土佐衛門になると聞いたかずみは
かずみ「そうか.なーるほどー.あんた刑事なんでしょう.」
ダブル「俺が刑事に見えるか?」
かずみ「テレビドラマにはこんな刑事いないけど.」
ダブル「あのなあ.俺だって痩せてる頃には刑事やったことがあ…」
この頃はラガーと呼ばれていた.余談だが, この頃大川俊道さんも「太陽にほえろ!」の脚本を書いていた.閑話休題. かずみも内藤も警察が嫌い.ダブルは前島興運という運送会社に到着. 別の話に登場した運送会社から, 脅迫状とも受け取れるメイルが届いたので念のために書いておくが, これは実在の会社とは関係がない.その話に登場した運送会社には, お宅の会社の従業員が悪いことをしたのか,と言う問い合わせが殺到したと言う. 実在したとしても,ロケに協力した程度だろう.突然,かずみは自分の服を破り
かずみ「きゃー,助けてえ.」
これを聞きつけ,かずみの姿を見た従業員達はダブルに襲い掛かった. かずみが乱暴されたと思ったのだ.乱闘を始めるダブルと従業員達.
かずみ「ざまあ見ろ.わかってるんだ,デカだって.」
その隙にかずみは逃走.それをスポットが見ていた.スポットはダブルを助けた. 一脚なしでも闘えるようになったらしい.その頃, かずみは梶本達に追いかけられていた. 何とか従業員達を倒したダブルとスポットはかずみを探した. 梶本に連れ去られそうになり,助けてと叫ぶかずみの声を聞き, ダブルはかずみを発見.梶本はかずみが落とした鍵を拾った. 拳銃を向ける梶本に対向するため,ダブルはハングガンを出そうとしたが, 間違えて野球のボールを出してしまった. 仕方なくダブルが野球ボールを投げるとボールは拳銃に命中. 梶本は拳銃を落としてしまった.慌てて梶本は逃走. 逃げる梶本がスポットが追いかけ,やっとかずみはダブルのことを信用した.

梶本の部下は鍵のキーホルダーに「深川倉庫」と書いてあることに気がついた. ダブルもかずみの案内で深川倉庫へ向かっていた. 内藤は深川倉庫でよくボクシングの練習をしていたという. 内藤は刑事にはめられて2回も逮捕されたのでデビューが遅れていた. だから24歳になって4回戦ボーイ.刑事を憎んでいた. それで大きなことをして一発当てようと焦っていた.

ダブル達よりも一足早く,梶本の車が到着していた. 内藤は梶本達にいたぶられていた. ダブルはかずみに待機しているように言ったが,内藤がいたぶられる姿を見て
かずみ「あきら!」
と叫んでしまった.気持ちはわかるが本当に馬鹿な連中だ. 仕方なくダブルが登場.隙を見てハングガンをぶっ放し,梶本の部下を倒した. だが梶本はかずみを捕まえ,拳銃をかずみに向けた. 絶体絶命の危機と思われたが
スポット「ダブル!」
スポットが梶本からかずみを救った.
ダブル「おいしいとこ持ってきやがって.」
そしてダブルは梶本の部下と闘った. その隙に内藤はかずみと一緒に逃げようとした.酷い奴だ. 見かねたかずみが言った.
かずみ「待って.」
内藤「どうした?」
かずみ「相棒はどこなの?」
内藤「あ?」
かずみ「貯水槽に落ちた男よ.」
内藤「なあんでそんなこと.」
かずみ「だってほっとくと死んじゃうんでしょう.」
内藤「変だぞ,お前.何か企んでるんじゃないのか.」
ダブルとスポットは梶本達を倒した.その頃
かずみ「居場所を教えて.それがやなら一人で行って.」
そこへダブルとスポットがやってきた.
ダブル「頼むよ.教えてくれよ.」
内藤は無言だ.
ダブル「俺らの望み,それだけなんだよ.お前の持ってる石鹸なんかなあ…」
スポット「ダブル.」
ダブル「クラックなんか用はねえんだよ.頼む. 仲間の居所を教えてやってくれ.」
遂にダブルは土下座した.
ダブル「このとおりだ.頼む.」
やっと内藤は場所を教えることにした.内藤はスポットを連れて行った.
かずみ「あなた,本当は何者なの?」
ダブル「ボクサーだって言ってるだろう.」
かずみ「ありがとう,チャンピオン.」
ダブル「こちらこそ,ありがとう.女王様.」
そしてアンクルは救出された.すでに口のところまで水が来ていた.

ハンギング

「寿司元」で高田は椅子に寝そべっていた.
高田「え,仕事.おー,俺のことなら心配はいらないよ. しばらく休業しようと思ってたんだけどさあ,いや,あのう, 温泉にでも行こうかと思ってたんだけど,愛ちゃん,一緒に行かない?」
アイリス「いいわねえ.元さんと一緒にさしつさされつ.ふ,ふ.とにかくさあ, お風呂の中であわ踊りなんて洒落ていこうじゃない.ま,とにかく来てよ, 元さん.」

今回はダブルとスポットの二人が進行を担当する.
ダブル「これからお前らに制裁が加えられる. その前に一人処刑しなければならない人間がいる. よーく見ておけ.」
モルモット小父さんは水槽に入れられていた.足を鎖でつながれ, 水槽の脇には大根が立っていた.そして天井には刃のついた扇風機が.
ダブル「名づけて羽根ギロチン.その水槽が上がって, 鋭利な刃で作られた扇風機が舞い降りてくる.逃げ場は水槽の中だけだ. さあ,何分潜っていられるかな.見物と行こうか.」
と言うわけで羽根ギロチンが回転開始.水槽も上がって行く.どんどん上がり, モルモット小父さんは水の中に潜った.その時,大根が切断された. そして苦しくなったモルモット小父さんは何回か顔を出したが, 結局,羽根ギロチンが首に命中.
ダブル「さあ,お待ちどう.次は君達の番だ.」
ついに梶本の部下が自白を開始.黙れと叫ぶ梶本. そして梶本達は警察に引き渡された.新聞は「クラック密輸の 元締逮捕!!」 「主犯は 暴力団幹部」「運び屋自首」と報じた.

事件解決して

首に傷を負ったモルモット小父さんはオフィス愛で文句を言っていた. アイリスは首の周りに包帯を巻いていた.
モルモット小父さん「いてててて.酷いよ.ギロチンだけは勘弁してって, 言ったじゃないよー.ホントにねえ,ホントにねえ,あのねえ,首がねえ, 飛んじゃうかと思ったよ.ホントに酷いよ,やることがさあ.もっとねえ, 私のこと考えて…」
首が絞まったので
アイリス「静かになった.」
さらにモルモット小父さんは口にも包帯を巻かれてしまった.

ギャラが分配された.
ダブル「今回は,アンクルの負傷につき,特別に見舞金が出た.」
全身に包帯を巻き,首や右腕や両足にギブスをし, 車椅子に座ったアンクルは左手を伸ばしたが,一同無視. これでパーっと飲みに行こうとダブルが言うと,3人は喜んだ.
アンクル「おい,俺はどうするんだよ.」
仕方なくダブルは
ダブル「勿論,行こう.」
3人でアンクルを持ち上げたが,アンクルは痛いと叫んだ. 3人が手を離したのでアンクルはまた痛がった.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp