時代劇に出てくるような刑場の柵が立てられ,
唐丸籠の中にスタッフの一人が入っていた.
稲川さんは唐丸籠の中のスタッフを棒で攻撃.
稲川さん「やられ者の気持ちがわかったか!」
スタッフ「わかりました.充分わかりました.」
稲川さんは別のスタッフに命じ,唐丸籠を運ばせた.
脇でスタッフがセットを組み立ててる中,
西村監督は「拷問刑罰史」という本を見ていた.
西村監督「どれで行くかね?」
助監督「これは優し過ぎるんじゃないですか.」
西村監督「タフだからね,あの人.」
助監督「これ面白いみたいですね.」
西村監督「前,これやったみたいだな.」
西村監督はページをめくった.そして「責問,石抱責めの図」の絵を発見.
満場一致でこれをやることに決定した.どうでもいいが,これはすでに「新ハングマン」#25
「女カメラマンを狙う謎の被写体」で行なわれている.閑話休題.
刑が決まったとも知らずに稲川さんは,
唐丸籠に閉じ込められたスタッフを相手に遊んでいた.
ぶるぶる震えながら初老の男が裸で電話をしていた. まずいことにやり過ぎてしまい,相手の女を責め殺してしまったのだ. 女は裸にされ,亀甲縛りをされていた.
翌日.車が岸壁に停まり,トランクからビニールにくるまれた女の死体が出され, 海の中に捨てられた.
さて原宿の歩行者天国でストリートファイターというグループが,
パフォーマンスを見せていた.余談だが,
ストリートファイターは「ザ・ハングマン6」と「ハングマンGOGO」
のエンディングで踊りを見せているグループだ.閑話休題.
女性マネージャー(川田あつ子)が一生懸命観客にビラを撒いていた.
毎週日曜日に,ここでパフォーマンスを見せていると言うのだ.
通りかかったスポットが写真を撮った.
そこへサングラスを掛けた男が取り巻きを連れて現れ,
マネージャーの腕をつかんだ.
男「久美,こんなとこにいたのか.さあ,帰ろうか.」
久美は拒否.ストリートファイターのメンバーはパフォーマンスを止め,
団長と副団長が久美と男達のところへ駆け寄った.
副団長「なんだ,君達は.」
男「お前らには関係ない.」
副団長「関係あるさ.久美は俺達の仲間なんだからなあ.」
男「仲間だ? 仲間だったら俺達の方が先だ.なあ,久美.」
そう言って男は取り巻きに命じて強引に久美を連れ去ろうとした.
副団長は取り巻きを殴ろうとしたが,団長が制止した.
団長「俺達は喧嘩を買うつもりはない.帰ってくれよ.」
男「用さえ済ませば帰ってやるさ.さあ,久美.」
久美「やだよ.帰んないったら,帰んない.」
久美は拒否したが
男「そうはいかないんだ.お前には商品価値があるからなあ.」
久美は男をビンタ.
久美「物じゃないんだよ,あたしは!」
怒った男は取り巻きに久美を襲わせた.
見かねたストリートファイターの団員達は,取り巻きと殴り合いの喧嘩を始めた.
スポットは我慢できなくなり
スポット「(カメラを持って)ちょっと,これ持っててくれる?」
だがパトカーのサイレンが響いたので
スポット「ありがとう.」
と言って立ち去った.
男達とストリートファイターの団長と副団長は, 警視庁南原宿警察署で取調べを受けた.しかし取り調べには明らかに差があった. 男を署長の加賀美治が叱っていた.だが男の父親は公安推進部長だったので, 男は署長の言葉も柳に風.さらに先に手を出したのはあいつ等だ,と言い, ちゃんと取り締まれ,と言い出す始末.男はあっさりと返された. 一方,団長と副団長は取調室で刑事から激しい取調べを受けていた.
ゴッド「ゴッド指令.少女連続殺人の謎を暴き,関わった者をハンギングせよ.」
ここ3ヶ月の間に2件の暴行殺人事件が発生.被害者はいずれも少女で16歳と18歳.
石川りょうこ,16歳は3ヶ月前に東京湾で無残な絞殺死体で発見された.
先日13号埋立地で同様の姿となって発見されたのは浜野じゅんこ18歳.
いずれも別のところで殺害され,放り出されたらしい.どうでもいいが,
それは警察の仕事じゃないのか?
アンクル「共通点はあるのか?」
アイリスが冷ややかにアンクルを見た.フラッシュが説明した.
二人とも東関東女子少年院の出身であり,
少年院退院後は二人ともひまわり人材派遣所に所属していた.
ひまわり人材派遣所は不良少年少女の更生を目的とした施設のことだ.
所長の名前は九条.写真を見て
アイリス「ああ,結構いい線じゃない.」
フラッシュ「じゃあ,アイリス,九条を当たってくれるか?」
アイリスの御返事は
アイリス「そこまでの線じゃないわね.お任せするわ.」
あ,そ.フラッシュは苦笑し,スポットと一緒に出て行った.
アンクル「てっぺいちゃん,妹のこともあるし,きをつけてね,だろう,
アイリス.」
そう言ってアンクルはアジトを出た.アイリスは追いかけて,こう返した.
アイリス「きっと変態の仕業よ,ロリコンの.」
アンクル「ちょい待ち.ロリコンは変態じゃない.
ナイーブな男ほど,汚れなき少女を愛するものなの.」
アイリス「ナイーブ.じゃ,アンクルはロリコンじゃないわね.」
フラッシュとスポットは週刊未来の記者と称し,九条と会った.
フラッシュは単刀直入に,
被害者の少女が二人ともひまわり人材派遣所に所属していたことを突っ込んだ.
九条は遺憾に思っていると言ったが,何十人もの所属者全員に目は届かない,
と開き直り,さらに,警察の方も充分納得して帰った,と言い放った.
そこへ先程ストリートファイターといざこざを起こした男,
すなわち「佐伯のお坊ちゃま」が取り巻きを連れて登場した.
お坊ちゃま「段取りが悪いじゃないか!
もっと早くパパに連絡がつかなかったのか!」
お坊ちゃまが怒り,九条がへいこらしている様子をスポットが撮影した.
お坊ちゃま「あんなところに一分たりともいるのはやだ!」
と言った後,佐伯のお坊ちゃまはスポット達の存在に気がついた.
お坊ちゃま「なんだ,こいつら.」
九条「(フラッシュ達に)今日のところはこの辺で.」
外へ出たフラッシュ達.スポットが言う.
スポット「フラッシュ,あのお坊ちゃまとかいう男,今朝も俺,
偶然会ってるんですよねえ.」
フラッシュはスポットの方を見た.
スポット「いや,ストリートファイターって言う,
パフォーマンスの連中を撮りに行ってる時に彼らに因縁つけて,
喧嘩吹っかけてきたのが,あの男でした.」
フラッシュは何か考えていた.
スポット「九条とどんな関係なんだろうなあ.」
フラッシュ「確か,パパがどうとか大声出してたなあ.」
スポット「ええ.俺,ストリートファイターとあの男の線当たってみます.」
フラッシュ「ああ.俺は親父の方,当たってみるよ.」
二人は分かれて捜査に当たることにした.
その頃,やっとストリートファイターの団長と副団長のひろしが釈放されていた.
二人を久美とストリートファイターの面々が出迎えた.
久美はひろしのことを心配していた.
そして久美はひろしのオートバイに乗って行った.早速スポットが追跡開始.
ストリートファイターは港に泊まる船を合宿所にしていた.
ストリートファイターは,
今度の事件で歩行者天国でパフォーマンスを行なうことができなくなった.
久美は自分のせいで,と責任を感じていたが,メンバーは「ホコテンがダメなら,
ここがある.」と逆に久美を慰めていた.
久美「あいつ,執念深いからどんな嫌がらせしてくるか.」
メンバーA「でも,どうしてあの野郎,久美につきまといやがるんだ?」
メンバーB「アホ.」
団長「久美とあいつの間に何があったかなんか関係ねえよ.
今は大事な俺達のマネージャーなんだ.」
ひろし「ああ.俺達が売り出すにはどうしてもマネージャーが必要なんだよ.
久美みてえなマネージャー,他にいねえしな.
なんてったってノーギャラでいいって言う物好きなんだからよ.」
団長はひろしを小突いた.
団長「必要なのはマネージャーとしてだけか?」
笑って冷やかすメンバー達.
団長「とりあえず久美はここに泊まったらいい.
ひろしっていうボディーガードもいるしなあ.」
そしてストリートファイターの面々は外で練習を開始した.
さてアジトで
フラッシュ「これがあのどら息子佐伯かずやの親父,佐伯進次郎(北原義郎)だ.」
アイリス「あらあら.胡散臭そうな顔して.」
佐伯進次郎の年齢は58歳.城西区会議員,同議長,同教育委員長,
同防犯推進部長,青少年育成会理事長などを兼任するなど城西区の名士.
近々参議院選に打って出るという噂もある.
スポット「あのお坊ちゃまはあの親父の威光を笠に着てるわけか.」
アンクル「よーし,今度はこの俺があの親父を突いてみようか.」
佐伯の家に電話が入った.
佐伯「(偉そうに)もしもし.佐伯だが.(慇懃に)あ,は.高沢先生.
昨日は倅のことでわざわざありがとうございました.ええ.お陰様で.
え,警察の方が?」
高沢「ああ.それぐらいは圧力を掛ければ何とかなるが,
(小声で)警察と言えば例のこと大丈夫なんだろうな?」
そう.高沢は冒頭の殺人を行なった男なのだ.
佐伯「ご安心下さい.先生にはご迷惑が及ぶようなことは.」
高沢「うん.(偉そうに)ああ,当然だ.
ところで前に相手をした久美とか言う娘だが,また何とかならんか?」
佐伯「久美ですね.わかりました.お任せください.用意出来次第,
こちらから連絡いたします.はい.でわ.」
そこへ「月刊政治裏情報」の政治記者と名乗ってアンクルがやってきた.
アンクルは参議院選出馬のことを聞いた.佐伯は自身満々.
「民友党の高沢先生がバックアップしてくれてる」からだ.
さらにアンクルは非行少女の更生に佐伯が助力している話を持ち出した.
佐伯はうなずいた.すかさずアンクルは,
佐伯の紹介した女が二人も無残な姿で変死したことを突っ込んだ.
佐伯はとぼけた.アンクルが「本当に?」と突っ込むと,
佐伯は怒り狂い,アンクルに帰れ,と言った.
アンクル「しかしもうちょっと調べたいことがありましてねえ.
例えば先ごろ原宿で暴力事件を起こした先生のご子息のことなど.」
佐伯の顔色が変わった.
佐伯「何?」
それを見てアンクルは帰って行った.
九条はかずやに,高沢の力で南原宿署から手に入れた,
ストリートファイターの調書を渡していた.
かずや「とにかくパパがカンカンなんだ.僕のせいだって.」
九条は久美のことは諦めろとなだめていた.
九条「どうせ売春をやっていた女にまともな仕事なんて.」
かずや「パパがどうしても急げって言ってるんだ.
高沢がもう一度久美を抱きたいって言ってなあ.」
かずやは強硬手段を示唆した.
ストリートファイターのメンバーはバイト先で因縁をつけられ, それが元でいざこざを起こしてしまい,バイト先を首にされてしまった. もちろん,佐伯かずやの取り巻きの仕業だ.
ひろしは久美に自分達の夢を語っていた.
ひろし「俺達の夢ってさあ,いつか世に出て,
でっけえステージ決め手みてえってことなんだよ.」
久美「うん.」
ひろし「でも,もう一つ俺には大切な夢があるんだ.そん時,
俺の横に久美がいてくれたらってさあ.」
突然の告白に久美は驚き,無言でひろしを見た.
ひろし「俺,はじめて会った時から久美のことを…」
だが
久美「ダメ.そっから先は言わないで欲しい.聞いたってしょうがないもん,
あたし.あたしはねえ,あいつのところで…」
ひろしは強引に久美を抱きしめた.
ひろし「言わなくたっていい.何を聞いたって俺の気持ちは同じなんだ.
でも,言えば久美,辛くなるだろう.だったら言わなくたっていいよ.」
久美は泣きながらひろしに抱きついていた.そこへかずやと取り巻きが現れた.
かずや「お楽しみ中悪いんだが,久美ちゃん,高沢さんの御指名だ.
一仕事してもらおうか.」
ひろし「消えろ.久美はどこにも行かねえぞ.いや.俺が行かせねえ.」
かずや「惚れてるんだねえ,よっぽど.悪い.だったら,尚更面白いなあ.
いいこと教えてやるよ.こいつはなあ,売春やってたんだ.」
思わず久美は顔をそむけた.
かずや「僕のところで.」
ひろし「だったらどうしたって言うんだ.そんなこと関係ないさ.」
思わず久美は顔を上げ,ひろしの方を見た.
ひろし「そんなこと得意そうに喋りやがって.アホじゃねえのか.」
図星だったのか,かずやは無言だ.
ひろし「さぞかし女にもてねえんだろうなあ,お宅.」
図星だったのか
かずや「やれ.」
かずやは取り巻きにひろしを襲わせ,自分は久美を羽交い絞め.
やめてえ,と叫ぶ久美の声を聞き,スポットが登場.取り巻きを倒した.
かずやはひろしにボコボコにされた.
人の力を借りないと喧嘩にも勝てないらしい.そして
かずや「くそう.覚えてろ.」
と叫んで去って行った.本当に卑怯な奴だ.
その晩.久美がひろしの手当てをしている最中,
ストリートファイターのメンバーは昼間の件をぼやいていた.
理由を話そうとした久美をひろしは制止した.
団長「草間さん.これからは俺達の問題だ.俺達だけで処理したいんだ.」
スポット「わかった.ああ,何かあったら,ここに連絡をくれ.」
スポットは名刺を団長に渡して去って行った.
その頃,佐伯は高沢と会い,公認の件を念を押した. 高沢は佐伯に久美の件の念を押した.その会話をフラッシュが盗聴していた.
久美は船から去って行った.ストリートファイターに迷惑がかかるからだ. 翌朝,そのことにひろしが気がついた.団長はひろしに後を託し, 久美を取り返しに佐伯邸に乗り込んだ.佐伯は白を切った. それをかずやが見てほくそ笑んでいた.
その頃,フラッシュはスポットから久美のことを聞き,事件の全貌を知った.
佐伯は久美を高沢に差し出し,高沢を後ろ盾に立候補しようと言うのだ.
アイリス「ふーん.高沢もロリコンか.」
アンクル「ロリコンじゃねえ.ただの変態だ.」
アイリス「どう違うの?」
アンクル「つまりなあ…」
話が変な方向へ進みだしたのでフラッシュはアンクルを制止した.
佐伯達は少女の更生と称し裏ではメガネにかなった娘に売春をさせていたのだ.
スポット「とんでもない奴らですよ.早速ハンギングに…」
と言った所へ電話がかかってきた.電話はストリートファイターからのもので,
久美が消えたことと団長のこういちが乗り込んだことをスポットは知った.
こういちはかずやの取り巻きにボコボコにされていた.そして,
こういちの死体がストリートファイターの合宿所である船のそばに置かれた.
怒りに燃えるひろしをスポットが止めた.
スポット「一人でどうなるっていうんだよ.」
メンバー「一人じゃねえよ.」
メンバー「俺達も仲間だってことをよ」
メンバー「忘れるなよ.」
メンバー「てめえばっか,いいかっこうするんじゃねえ.なあ,みんな.」
メンバーは,おう,と応えた.
スポット「まず彼女の居所つかむのが先だ.」
スポットはとりあえずここで待つように言い,去って行った.
その頃,アイリスが黒い和服を着て佐伯邸に乗り込んでいた.
アイリス「お初にお目にかかります.
私が先刻ご案内願いました立花屋愛と申します.」
アイリスは8年間和歌山でお勤めし,妹を訪ねて回り,ここに辿り着いた,
とはったりをかました.さらにアイリスは少女売春のことまで言及.
白を切る佐伯に向かってアイリスはドスを抜いて脅したが,
「パパ.」と叫ぶかずやの取り巻きに取り押さえられた.
そして黒いベンツに乗せられ,九条とかずやに連れ出された.
アイリスはラブホテルで「妹」の久美とご対面.
かずや「ありがたく思いな.たった一人だけの身内を連れてきてやったんだ.」
久美「何? でも私には…」
すかさずアイリスはこう言った.
アイリス「久美.苦労させたねえ.あたしがあんたの姉さんよ.」
怪訝な顔の久美にアイリスは小声で耳打ちした.
アイリス「驚かないで.あなたを助けに来たの.」
かずやと九条は高沢を呼ぶといい,出て行った.その隙を見てアイリスは通信.
渋谷のラブホテルにいることをアジトにいたフラッシュ達に連絡した.
アンクル「よくやったな,アイリス.」
スポット「フラッシュ.」
フラッシュ「ああ.」
アンクル「OK.」
スポットはストリートファイターの面々を引き連れ,ラブホテルに向かった.
その晩,そのホテルへ高沢が現れた.地下駐車場で高沢を出迎える,
かずやの取り巻き.そしてかずやは部屋に高沢を連れて行った.
地下駐車場へかずやが戻って来たところへ,
スポットとストリートファイターの面々が登場.
かずやと九条と取り巻きと乱闘を開始した.
フラッシュ「佐伯のお坊ちゃま.来てもらおうか.」
フラッシュも現れた.結局かずやはまたひろしにボコボコにされた.
その頃,久美は上半身を下着だけの姿にされ,亀甲縛りもされていた. そこへアンクル登場.高沢を天井にぶつけて気絶させた. アイリスがひろしを連れてきて,ひろしと久美は抱き合った.
翌日.S.S.C.のワゴンの中で
かずや「パパ,助けて.悪い奴につかまったんだ.早く助けにきてよ.パパ.」
かずやと九条は目隠しをされて縛られていた.そして佐伯に電話をさせれていた.
佐伯「かずや,どうした?」
フラッシュは10時に佐伯一人で13号埋立地に来るように要求.
フラッシュ「よーし.Say Cheese!」
そして佐伯も13号埋立地で「パパ」と叫ぶ馬鹿息子の醜態を見せ付けられ,
フラッシュに倒された.
「寿司元」では
高田「そりゃわかってるけどさあ,冷たいんだもん,愛ちゃん.
俺なんかどうなったっていいと思ってるんじゃない? え,そんなことない?
ホントにホント? 信じちゃうから.」
刑場の柵の外に悪党は座らされていた.
フラッシュ「待たせたなあ.あんまり我慢させても悪いんで,
そろそろ始めようか.ただその前に,
お前達同様少女を利用して悪事を働いていた男に仕置するから,
もうちょっと待ってろ.」
というわけでモルモット小父さん登場.
モルモット小父さんはバネでつながれた手かせをはめられ,
三角錐がたくさん並んだものの上に正座させられていた.
両手でなぜかしゃもじを持っていた.
アンクル「お前の膝の上に防弾ガラスでできた箱が降りて来る.」
モルモット小父さん「いてえよー.」
本当に痛そうだ.
アンクル「この中に鉄の球落とすから,両手のしゃもじで払いのけろ.
箱の中に鉄の球がたまると何百キロと言う重さでお前の足は潰れてしまうぞ.
いいな.」
という訳でガラス箱が降りてきた.ガラス箱にはメモリがついていた.
単位はKgらしい.モルモット小父さんはしゃもじで払いのけようとしたが,
ばねのせいでそれはできず,
見る見るうちに球は200Kgのところまで溜まってしまった.
そしてモルモット小父さんは動かなくなった.
アンクル「さて,お前らの番だが,誰から行くかな?
真っ先にお坊ちゃまから行くか.そら.」
というわけでかずやの縛られている柱が動き出すと
かずや「やだ.やめろ.ああ.やめろ.パパ.助けてえ.パパ.」
佐伯「喋るんじゃないぞ.」
かずや「やだ.喋る.喋る.止めてくれえ.喋る.」
かずやの柱は元の位置に戻された.
佐伯「喋るんじゃない.」
だが
かずや「少女売春の黒幕はパパなんだ.パパだあ.」
佐伯「嘘だ.」
九条「少年院でのまぶい女を客にあてがってたんだ.」
佐伯「黙れ,馬鹿ども.」
フラッシュ「殺された二人の少女は?」
九条「こ,こ,こ,こ,こ,この男です.この高沢が女を嬲り殺したんです.」
フラッシュ「カメラ,スタンバイ.」
カメラが用意された.そして
高沢「何言ってるんだ,俺には何の関係もないんだ.」
かずや「何言ってるんだあ.お前だってパパの出世欲をうまく利用して,
出すぎていたじゃないか.」
高沢「黙れ.黙れえ.」
佐伯達は警察に引き渡された.新聞は「少女 売春組織 壊滅!」
「黒幕は 佐伯親子」「客の中には 政界の大物 高沢も!!」と報じた.
脚に傷を追ったモルモット小父さんはヒーヒー言っていた.
モルモット小父さん「嘘つき.やっぱり,あ,た,た,た.俺なんか,
どうなったっていいんでしょう.」
アイリス「ごめん.手違いでさあ,本物の鉄の球,落としちゃった.」
モルモット小父さん「わざとじゃないの? 人いじめようってさあ.」
アイリス「まさか!」
モルモット小父さん「俺,信じないからね.絶対,仕事受けないかんね.
これから,絶対に俺,仕事受けないかんね.ね.」
それを聞いたアイリスは泣き出した.
モルモット小父さん「そんなことないかんね.」
モルモット小父さんは機嫌を直し,
立ち上がって「調子いいんだからね.」と言った.だが彼は騙されていた.
アイリスは嘘泣きしていたのだ.さらにアイリスは目薬を差し,
涙を流しているように見せるのであった.
ギャラが分配された.
アイリス「ちょっと待って.これ,みんなと同じじゃない.」
フラッシュ「当たり前だろう.」
アイリス「不公平よ.今回のあたしの活躍知ってるんでしょう.
危険手当出してよ.」
フラッシュは呆れてアンクルとスポットを見た.
アイリス「活躍に応じて査定するのが常識でしょう.」
よく言うよ,この小母さんも.
アンクル「それじゃ,こん次からそうしようか.」
スポット「いいですよ,僕は.」
フラッシュ「プロ野球みたいに細かく査定を出すか.」
アンクル「アクションはポイント高いぜ.」
スポット「それに実働時間.」
フラッシュ「コンピュータの操作もなあ.」
アイリスはぐうの音も出なかった.当然だろう.
そしてストリートファイターは原宿の歩行者天国でパフォーマンスを再開.
久美もマネージャーに戻り,こういちの遺影を抱いてパフォーマンスを見た.
その様子をスポットが撮影.それをフラッシュも見ていた.
アンクルはナンパに精を出し,フラッシュは呆れていた.
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