夜の港で男が拳銃で撃たれ,海へ落ちた. 拳銃を撃った男(森次晃嗣)が立ち去るのを一人の男が偶然見てしまった.
その拳銃を撃った男が警察に逮捕された. 男はだんまりを決め込み,刑事の取調べに一切答えなかった.
検事は「物的証拠ないまま」拳銃を撃った男である「服部を起訴!!」した. 新聞は「検察側の起訴の裏に目撃者の存在か?」と報じた.
服部が拳銃を撃ったのを目撃した男松本はホテルに潜んでいた. カーテンを開けて外を眺める松本を刑事は注意してカーテンを閉めさせた. 服部には組織がついている.公判は5日後. 松本の証言で服部を有罪にできるのだ.だから我慢するように刑事は言った. そこへ呼び鈴が鳴った.客室係の時勢がシーツを取替えに来たと言う. 刑事は女を通した.女は刑事の目を盗んで松本に手紙を渡した. 松本はトイレに入って手紙を読んだ.手紙の文面は「貴様の娘は預かった. 命が大事なら,証言をするな.公判が終われば娘は返す.」 で松本の娘順子(山本ゆか里)の学生証も同封されていた. 手紙を持つ松本の手が震えた.
深夜の12時頃.さてアジトではサファリ,オショウ, ジャッキーの面々がクレイからの連絡を待っていた. そこへクレイからの無線が入った. 順子は浜町の第3倉庫に閉じ込められていると言う. ハングマンは浜町の第3倉庫に集結.オショウはガスマスクを被り, サファリは倉庫に忍び込み,サンダーブロウに弾を装填し,ガスマスクをした. そして午前1時.サファリがサンダーブロウを悪党達にぶっ放した. ガスに蒸せる悪党達.そこへオショウ, サファリが突入.順子を救出した.追手はクレイが全て殴り倒し, ジャッキーの運転する3号車でオショウと順子は逃げた. そしてサファリとクレイは1号車で逃げた.
朝になった.松本の潜んでいるホテルへ順子から電話がかかってきた.
順子「大丈夫.助けてもらったの.お父さんの見たこと,ちゃんと証言して.
お願いね.」
松本「うん.わかったよ.」
順子「じゃあね.」
松本は電話を切った.そして裁判所へと車で出発した.
だが松本の乗る車は狙撃され,タイヤはパンク.
車は逆様になり,松本は即死してしまった.
サファリは沈痛な表情で松本の死を順子に告げた.
号泣する順子をサファリは黙ってみることしかできなかった.
順子はアジトの一室に匿われていた.
部屋から出てきたサファリをオショウが労った.
クレイは組織の仕業だろうと言った.サファリも同意見で,
おそらく炸裂弾を使ったのではないかと考えていた.
炸裂弾とは目標物に当たった後,
弾丸自体が粉々に弾け飛ぶ弾丸で当たったと言う痕跡さえ残らないのだ.
オショウ「迂闊だったよ,刑事が着いてりゃ安心だと思ったのが.」
クレイ「どうすんだよ.」
サファリ「落とし前をつけてやる.きっちりとな.」
そして「服部氏釈放!!」「証言者の事故死が致命傷」
となったことを新聞が報じた.
東京地方検察庁から出た服部はオショウの運転するタクシーに乗った.
オショウ「こちら3号車.地検前から築地.」
ジャッキー「了解しました.」
服部は服部貿易と言う自分の会社に戻るつもりだ.
そのことを煎餅をかじりながらジャッキーがクレイに無線で連絡.その頃,
クレイは服部貿易にいた.
クレイ「どうせてめえは煎餅かなんかぽりぽり食ってりゃいいよな.」
クレイは盗聴機を落として右往左往していたが,ようやく見つけ,
盗聴機を仕掛けた.その頃,オショウはタクシーカードを渡した.
そして服部が会社に着いた.外で待機していたクレイはオショウに合図.
服部は用心深く室内を探り,盗聴機を発見.
盗聴機を取り出してその前にラジカセを置き,大音量で音楽をかけた.
その頃.ドヤ街の安宿でサファリは松本順子誘拐実行犯を見つけ,
誰の命令で誘拐したかと聞いた.男は白を切って襲い掛かったが,
サファリの敵ではなかった.サファリは男を殴り倒した後,
リボルバーを取り出し,弾を一発だけ込めた.
サファリ「よく見てろ.」
サファリは弾倉を回転させた.
男「撃つなあ.ああ,撃つなあ.ああ.」
サファリは拳銃を男の額に突きつけた.
サファリ「話したくなければ話さなくてもいい.」
サファリは一発撃ってみたが,空砲だった.男は叫び声を上げた.
もう一発撃ったが,これも空砲だった.
サファリ「幸運はそう長く続くもんじゃないぞ.」
さらに二発空砲が続いた後,
男「西山さんです.銀竜会の西山さんに頼まれたんですよー.」
サファリ「俺がここに来たことを西山に言うんじゃないぞ.いいな.」
男はうなずいた.サファリは男を突き飛ばした.
ビビリまくる男達にサファリが警告した.
サファリ「貴様達を探すのは簡単なことだ.
今度来るようなことがあれば弾は6発詰めておく.いいな.」
男「わかったあ.」
サファリ「はやいとこ高飛びでもするんだな.」
サファリは悠々と去って行った.実は弾は最初から一発も込められていなかった.
クレイはシャワーの音を聞いていた.
クレイ「ラジオの次はシャワーですか.ま,
ゆっくり控置所の垢でも落とすんですね.どうせまた入るんだから.」
だがこれは服部の偽装.服部は浴室に盗聴機を置き,
自分はどこかへ電話していた.電話で服部は盗聴機が仕掛けられていたことを
相手(大林丈史)に話していた.相手の男は自分が盗聴している男を探し出すと
言った.服部は盗聴機の性能から半径100m以内にいると睨んでいた.
そして7時にいつもの三笠会館で会うことを服部達は約束した.
その頃,アジトではサファリがオショウとジャッキーに調査結果を報告していた.
誘拐を指示したのは先程服部と電話で話していた男,銀竜会の西山だった.
服部は拳銃を密輸し,銀竜会がさばくと言う構図になっていたに違いない.
服部が殺した大津と言う男も密輸が絡んで殺されたのだろう.
服部が有罪になれば捜査の手が銀竜会まで伸びる.だから松本の口を封じる
必要があったわけだ.ここでオショウは先程服部に渡した
タクシーカードのことを説明した.
オショウ「この磁気のところにな,発信体が仕込んであるんだ.
だから奴さんの居場所は一目瞭然.」
僕ちゃんには理屈がさっぱりわからんぞ.それはともかく
サファリ「へー.オショウにこんな才能あったの?」
デジコンじゃなかったサファリは驚いた.
オショウ「いやいやあ.作った俺がビックリしてるんだあ.」
それを聞いたサファリは大笑い.
その頃,服部が車で出るのを見かけたクレイは追跡を開始した. だが前に割り込んできた車と後ろから来た車に挟み撃ちされてしまった. 降りて抵抗するクレイだったが,拳銃を突きつけられて拉致されてしまった.
順子のところに西山が訪れた.生前,松本には大変世話になったという.
西山一宇は事故ではなく殺されたと言う噂を聞いたと言い,
さらに順子が危険な目にあったことも聞いたと言った.
順子「警察の方ですか? 父が殺されたこと,ご存知なんですか?
あたしも誘拐されたんです.」
西山「知ってますよ.私が命令したんですから.」
順子は驚いて後ずさりした.
西山「お父さんに会わせてあげるよ.ん? 親子二人っきりだったからなあ.
お父さんに会わせてあげるよ.」
西山は縄を取り出した.
西山「余計なことを喋られちゃあ困るんでねえ.」
西山は順子に飛びかかった.
西山「父の死を悲観した娘が首をくくって後を追った.」
順子は絶体絶命のピンチ.そこへオショウがやってきた.
西山は順子を殺すのを諦め,車で連れ去った.
オショウは車を見届けることしかできなかった.
その晩.クレイの車がレッカー移動されたと警察から連絡が入った.
サファリは服部の位置を確認させた.服部は銀座方面にいた.
サファリは服部を追うことにした.服部を追えばクレイの居場所もわかるだろう.
その頃,クレイは銀竜会で拷問されていた.
チンピラ「何で服部の部屋盗聴してたんだ?」
クレイ「趣味なんっすよ.盗聴が.」
このやり取り,どこかで聞いた記憶があるぞ.それはともかく,
この答えにチンピラが納得するはずがなく,チンピラはクレイを殴りつづけた.
そこへ西山が順子を連れてやってきた.
一方,服部は新橋のガードをくぐって昭和通り方面に向かった. そして服部は三笠会館の前で止まった. 三笠会館のレストランで服部と西山は食事を一緒に食べながら話していた. 西山は盗聴していた男と松本順子を押さえたことを報告し,拳銃を督促した. しかし拳銃は大津が東南アジアで手に入れていたため, 時間がかかると服部は答えた.短気だなあと言う西山に, 服部は大津が拳銃を別のルートへ横流ししようとしたので殺したと答えた. その会話を真後ろの席に座っていたサファリがしっかり聞いて録音していた.
アジトで録音テープを聞いたジャッキーは「速くハンギングしちゃおう.」と 短絡的なことを言った. だがサファリは二人が本当のことを話さないだろうと考え, もっと大胆な作戦を発案した.もう一度二人に殺人をさせるのだ. 大津殺しと同じ状況を作り出すのだ.
さてクレイは順子を一生懸命慰めていた.クレイは縄をゆるめ,
縄抜けしようとしていた.ちょうどその頃,サファリが屋根からロープで降り,
クレイと順子の閉じ込められている部屋の窓から呼びかけた.
サファリはしばらく捕まったままになっていろと指示した.
怪訝な顔のクレイにサファリは服部と西山に罠を仕掛けると伝えた.
そしてナイフを投げてやった.サファリは下へ飛び降りた.
そこへジュラルミン製の盾を持った機動隊員が一人で突進してきた.
そしてサファリを押さえ込んでしまった.とそのとき,機動隊員が挨拶した.
?女「こんばんは.」
サファリ「驚かさないで下さいよ.」
?女「警察官なら怪しまれないでしょう.」
サファリ「そりゃあ,そうですけどねえ.」
?女はポケットから包みを出した.
?女「お待たせしました.」
?女は辺りを見回した.
?女「ゴッド様から皆様にギャラと経費です.」
サファリ「ああ.」
?女「よろしく.」
?女は敬礼した.そして
?女「無駄な抵抗は辞めろ.待て.おい.」
と言って去って行った.
西山はクレイに拳銃を突きつけて話す気になったかと聞いた. クレイは服部が拳銃を扱っているかどうか確かめたかったので盗聴したと答えた. 拳銃を売りたいと言うのだ.
翌日.服部はとあるビルに設けられた「タイガー貿易」という会社に現れた.
サファリ「竜村? 竜村はうちの社員ですが,何か?」
服部は拳銃密売の件を確かめに来た.
サファリは中東から拳銃を50丁手に入れたといい,服部に拳銃を1丁見せた.
まんまと引っかかった服部は引き揚げていった.
ジャッキー「ねえねえ.引っかかった?」
サファリ「ああ.」
ジャッキー「やったー.」
無邪気に喜んだジャッキーを無視し,
サファリはアジトにいるオショウに電話した.オショウの出番は翌日だと言う.
早速オショウは一人二役の練習を開始した.
西山はクレイにクレイの話が本当だったことを確認したと伝えた.
だが取引が終わるまでの人質だと言い,クレイ達の縄を解こうとはしなかった.
一方,サファリは服部をじらす作戦に出た.
別の相手がもっと高い値段で買う相手が現れたと言うのだ.
怒った服部は電話を切ってしまった.その頃,
クレイは順子の縄をナイフで切ってやった.
クレイ「これがけりついたらさ,デートの約束忘れないでね.」
さて服部はサファリを尾行し,サファリと関西のやくざに扮装したオショウが
「拳銃売買」の話をしているところを目撃した.
オショウ「物見んのは4時でええやろ.」
服部にこの言葉を聞かせ,オショウは去った.
オショウは服部の尾行がついたまま,「極進組」の事務所に入った.
そして服部は次の「やり取り」を聞いた.
オショウA「なんやて.まだ始末つけてへんのか? どあほ.」
オショウB「すんまへん.」
オショウA「銭よこさんゆうんやったら,命取って来い.」
オショウB「何もそこまでせんでもええんとちゃいまっか.」
オショウA「ごちゃごちゃ言わんと言ってこんかい.(ぶん殴る音)」
オショウB「ほんなら,ほんまに殺してもかまへんのかいな?」
オショウA「かまへん,かまへん.はよ行かんかい.はよ行け!
このあほんだら.」
騙されて去って行った服部を窓から見ながら
オショウ「大成功.」
オショウは笑いが止まらなかった.オショウからの電話をサファリは受けた.
サファリ「OK! トラトラトラだ.」
タイガーキャブの車は産業ロボットの操作により,
緑ナンバーから白ナンバーに変えられ,ボンネットから虎のシールがはがされ,
虎のエンブレムが屋根からはずされ,色も塗り替えられた.
そしてハングマンは出動した.
クレイは西山を殴り倒した.部下もオショウの助けで撃退することができた.
クレイは順子に当身を食らわせて気絶させて連れ去り,
西山はオショウが連れ去った.その頃,服部がタイガー貿易に現れた.
服部「拳銃の隠し場所に案内してもらおうか.」
サファリは服部を芝浦の倉庫街へ連れて行った.
服部「どこだ?」
サファリは服部を倉庫の中へおびき寄せた.そして木箱の前に立った.
服部「開けろ.」
サファリが蓋を開けると中には拳銃が入っていた.服部は中身を確かめた.
サファリ「どうです? いいハジキだと思いませんか?」
サファリは藁包みを投げて逃走.服部は拳銃を撃った.
その様子を物陰からジャッキーがビデオカメラで撮影していた.
そして外のテレビに映し出され,倉庫街の作業員がそれを見ていた.
服部「おい,出て来い.逃げられやしないぞ.出て来い.」
追う服部.サファリは自分の上着を脱ぎ,
クレイとオショウが運んできた西山に着せた.さて外のテレビでは
服部「同じ死ぬんなら苦しまん方がいいだろう.」
作業員が集まってきた.気がついた松本順子もテレビを見た.
服部が拳銃を撃った.
サファリ「お前がやっぱり大津を殺したのか?」
服部「お前と同じように俺を裏切ったからだ.」
作業員達が拳銃を撃った男が服部だと言うことに気がついた.服部は銃を乱射.
サファリ「松本さんを殺したのもあんたの命令なのか?」
服部「事故に見せ掛けてなあ.松本を殺したのは銀竜会の西山だあ.」
それを聞いて驚く作業員達と松本順子.
服部「俺以上の殺人マニアだよ,西山は.」
そして服部は「サファリの後姿」を見つけ,銃で撃った.
服部が撃ったのは西山だった.咄嗟に応戦する西山.
罠にはめられたとも知らず服部と西山は銃撃戦を開始した.
しばらく撃ち合った後
服部「西山!」
西山「服部!」
服部「お前まで俺に.俺を陥れようとしてたのか!」
西山は意味がさっぱりわからない.
西山「馬鹿なこと言うな,お前.」
西山は自分の着ている服に気がついた.
服部「罠にはめられたんだ,罠に.」
西山は上着を地面に叩きつけた.
サファリ「ギルティー.」
倉庫の荷物が服部と西山に落ちてきて服部と西山は粉まみれになった.
パトカーと救急車がやってきた.松本順子を見つめるクレイ.
サファリはクレイの肩を叩いた.
クレイ「何が? 何がよ.」
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