2001年12月26日

「がんばれ! レッドビッキーズ」第29話「熱戦! 最後の一球」

脚本は伊上勝.監督は広田茂穂. レッドビッキーズは城西地区野球大会の第3回戦の対戦相手を見に行った. バイキング対ホワイトコンドル戦の勝者がレッドビッキーズと戦うのだ. 結局バイキングは負けた.ホワイトコンドルのエース弓田に抑え込まれ, バイキングの打者はヒットを二本しか打てなかったからだ.

メンバーもオーナーもホワイトコンドルが相手と聞いて負けたと思ってしまった. 弓田の防御率は0点台.ホワイトコンドルに勝ったのは, あのビューティースターズだけだ.ホワイトコンドルは弓田のワンマンチームだ. さて令子とコーチ不在でレッドビッキーズが練習している最中, ホワイトコンドルの監督と弓田がやってきた. 練習の為にグランドを貸してくれと言うのだ.ジュクは快諾. 弓田の快速球を見てメンバーはますます自信を無くしてしまった. その話を監督とコーチはジュクから聞いた.自分の責任だと言うジュクを, 令子は慰め,コーチはそれは心理作戦だと見抜いた. とは言うものの令子は家で悩んでいた.
ジュクの声「あの弓田でも心理作戦は必要なんですか?」
そこへお母さんがスイカを持って入ってきた.お母さんは弓田のデータを見て, 70とさかんに呟いた.それを聞いた令子は, 弓田の投球数が70球前後だと言うことに気がついた. 令子は弓田の投球数を増やし,弓田の体力を消耗させる作戦を思いついた. コーチは臭い球をファールにし,また牽制球を増やす為にリードの練習をさせた.

そして迎えた試合の日.ホワイトコンドルの監督は弓田に,無駄な球は投げるな, と言った.ジュクはノミさんに打たせて捕らせようと言った.表の攻撃. ナッツは空振り三振.スタイルは初球をバントしてキャッチャーへの小フライ. シゲは初球を打ってピッチャーゴロ. 弓田はたったの5球で一回の攻撃を乗り切ってしまった.そして5回の表. ここまで弓田の投球数は58球.何とか22球を投げさせるのだ. 令子は徹底的にバントをさせた.トータスが四球を選んで出塁. ナッツの打席で弓田の投球数は80球に達した.弓田は息が上がり始めた. シゲの打席でも弓田はコントロールを乱し,シゲにヒットを打たれてしまった. 続くカリカリは凡退したが,ノミさんのヒットで一点入った. やはり弓田は80球が限界なのだ.一点リードで迎えた裏の攻撃. ナッツがお手玉し,ランナーが出てしまった. だがノミさんは落ち着いて2死をとった.打席に弓田が入った. ジュクはタイムを取り,令子に作戦を聞いた.
令子「勝負よ.」
ボールカウントが2-2になった.ノミさんの頭の中で「優勝」の文字が躍った. ノミさんは渾身の力を込めて投げた.だが弓田はジャストミートし,ホームラン. 呆然とするノミさんはマウンドにひれ伏し,思わず泣いた. 結局ホワイトコンドルのサヨナラ勝ちに終わってしまったのだ.
令子「さあ,みんな,元気を出すのよ.三位決定戦が待ってるわ.」
ホワイトコンドルの監督は令子に言った.
監督「今日は負け試合を勝たせて頂きました.」
令子「東京大会では弓田を打たせて頂きますわ.」

次回は那須高原での合宿です.年明けまで待ちきれないなあ.

「太陽にほえろ!」第220話「ジュンの復讐」

脚本は田波靖男と小川英.監督は竹林進. #65「マカロニを殺した奴」の焼き直しと言えなくもないですが, 凡作ではありません.テキサスの世話になった, ボンと警察犬ジュンが主役だからです.ジュンは#132「走れ! ナポレオン」と #198「死ぬな,ジュン!」に登場し,テキサスと友情を育んできました. 今回はそのジュンとボンが組んで捜査に当たります.

山さんは中央警察病院で勝田(鹿内孝)を尋問していた. 勝田はあのテキサスを撃ち殺した犯人だったが,勝田の背後には黒幕がいた. だが勝田は知らぬ存ぜぬを通した.拳銃を大量に密造するには資金がいる. だから黒幕がいるはずだ.山さんが去った後, 勝田はライフルで撃ち殺されてしまった.病院の向かいの屋上から狙ったのだ. 山さんの指摘でそのことに気がついたゴリさんとボンはライフルの薬莢を拾った. そして近くの公園で犯人の遺留品である帽子が見つかった. 男が殺されてしまったことで意気消沈する七曲署の面々だったが
ボス「諦めるのはまだ早いぞ.」
ボスは帽子を手にとっていた.ボンははっと閃いた.

ボンは警察犬のジュンに会いに行っていた. #198「死ぬな,ジュン!」でもそうだったが, ジュンはなかなか言うことを聞こうとしなかった. いきなり走り出したと思ったら,ジュンは七曲署捜査一係の部屋に現れ, スコッチの席に居座ってしまった.
スコッチ「ここは俺の席だ.」
アッコ「そこは三上さんの机だったんです.」
ゴリさん「この警察犬はなあ,テキサスが特に可愛がっていたんだよ.」
スコッチ「忠犬ハチ公ですか.行きますか. 早いとこ解決しないと俺の座る場所がない.」
スコッチは微笑んだ.ボスはテキサスが死んだことをジュンに教えろと言った. 仕方なくボンは「三上さんに会わせてやる.」と言って, ジュンを署長室へ連れて行った.そこにはマカロニ,ジーパン,テキサスなど, 殉職した刑事達の写真が飾られていた.
ボン「ジュン,わかるか.三上さんの写真だ.わかるな,お前も立派な警察犬だ. 三上さんは…死んだんだ.拳銃密造の犯人達と闘って死んだんだよ…お前に, 僕達にできることは三上さんを死なせた黒幕を捕まえることなんだ. なあ,ジュン,わかってくれよ.いくら会いたくても, もう三上さんには会えないんだ.いいか,ジュン.三上さんは殉職したんだ. 死んだんだよ.わかってくれ.」
そのとき,ジュンにテキサスの声が響いた.
テキサスの声「ジュン,頼む.みんなの言うことを聞いて黒幕を捕まえるんだ. 頼むぞ,ジュン.ジュン,頼む.頼むぞ,ジュン.」
ジュンが吠えた.ボンの気持ちが通じたのだ.ボンは感涙し, ジュンはテキサスの写真に向かって,ずっと吠えるのであった. ジュンの吠える声をアッコもボスも聞いた.

ボンはジュンをあのビルの屋上へ連れて行った. そしてあの帽子の臭いを嗅がせた.テキサスのテーマに乗せて走るジュンとボン. ジュンはボンを常東物産の事務所へ連れて行った. 所長の茂木正三(川合伸旺)に向かってジュンが盛んに吠えた後, ジュンは出て行ってまた走った.ジュンが辿り着いたのは地下鉄の駅だ. いくら警察犬でも地下鉄の中まで追えない.

早速茂木は殺人実行犯に電話を掛けて警告した.常東物産は幽霊会社だった. スコッチの調べで茂木が横浜で拳銃密造を行なった前科があることが判った. これで黒幕がわかったと喜ぶ殿下にボスは異議を唱えた. 茂木の背後にまだ黒幕がいるに違いない. そしてその黒幕は前科のある人間ではなく, 社会的地位のある人物だと睨んでいた. そのとき,アッコはジュンがいないことに気がついた.

ジュンは茂木の車を追いかけていた.ジュンを見つけたゴリさんは, ボスの指示でジュンをそのまま追わせた.またテキサスのテーマが流れる中, 疾走するジュン.ゴリさんと同乗していたスコッチは, ジュンの追跡ぶりに感心していた.ジュンは塀を乗り越え, 茂木の屋敷に入り込んでいたからだ.焦った茂木は黒幕(岡田英次)に電話した. それをジュンは見て聞いていた.黒幕は保健所に電話して始末しろと命じた. しばらく経って公衆電話の前にいたジュンをボンはみつけた. そこへゴリさんがやってきた. 山さんの調べで殺人実行犯岡野の泊まっているホテルが見つかったと言うのだ.

ホテルの部屋でジュンは電話に向かって吠えた.山さんは気がついた. 黒幕は茂木を始末させるつもりだ.早速ボンはジュンと一緒に疾走した.

埋立地でスコッチと長さんは茂木を見張っていた. 山さんが警告したのもつかの間,茂木はライフルで撃ち殺されてしまった. 長さんを置いて,スコッチは岡野とカーチェイスを繰り広げた. だが岡野の車は爆発し,炎上.スコッチは呆然として車が燃えるのを眺めていた. それを双眼鏡で覗いていた男がいた.これは完全な計画殺人だ.

手がかりはなくなったかに見えたが,ふとしたきっかけで突破口が見つかった. 殿下が電話のダイヤルを回す音を聞いてジュンが吠えた.ジュンは茂木の屋敷で, 茂木が黒幕に掛けた電話番号をダイヤルを回す音を聞いて知っていたのだ. それに気づいた殿下は電話のダイヤルを回した.最初の数字は3だ. 二つ目の数字は7だ.喜ぶボン.三つ目の数字は4だった. こうして黒幕の電話番号は374-6169とわかった.佐々木大造の家の電話番号だ. だがこれだけでは決め手にはならない.その時,山さんが戻ってきて, 驚くべき情報を伝えた.佐々木大造は今日中に香港へ発つ予定なのだ. 時間がない.憤るボン.ボスは佐々木を問い詰めることにした.
スコッチ「やめた方がいいですよ.佐々木は政財界だけじゃない. 警察上層部のある人物にもかなりの発言力を持っている男だ.傷つくのは,ボス, あんただけだ.それでもやりますか?」
ボス「そうだ.」
ゴリさんは自動車が爆発した現場を調べることを進言した. 爆破犯人がどこかで覗いていたはずだ.ボスもその意見に同意した.
ボス「一つ賭けてみようじゃないか.テキサスの為に.」

佐々木大造(岡田英次)の屋敷にボスが事情聴取に乗り込んだ. ゴリさん,ボン,ジュンは例の埋立地で捜査していた. ボスは部下の三上が殉職した事件の話をした.だが佐々木は白を切った. 佐々木は警察へ電話を掛け,ボスを不法侵入だと訴えた. だが署長はそれは事情聴取だとはねつけた. 先乗りした山さんが頼み込んでいたのだ.そこへスコッチが現れた.
スコッチ「失礼します.お願いしたいことがある.」
だが山さんの姿を見てスコッチは一礼して引き揚げていった. スコッチはボスの身をあんじてやって来たのだ.以前, 「仲間なんかあてに出来るほど,この商売,甘くないんだ.」 と言い放ったスコッチの本当の姿がここで見えると思うのは私だけだろうか? 閑話休題.その頃,ジュンは双眼鏡を覗いていた男の吸殻を見つけ,走り出した. ジーパンのテーマに乗せ,ジュン,ボン,そして車に乗ったゴリさんが走る. だがジュンは路上で急に止まってしまった.焦るボン,そしてゴリさん. 突然,ジュンは走り始めた.そしてジュンは佐々木の屋敷に乗り込み, 佐々木とボスの目の前で爆破工作の犯人に襲い掛かった.
ボス「さあ,言うんだ.お前に爆破工作を命じた男は誰だ.」
男「佐々木社長だ.」
佐々木「貴様!」
だが後の祭.
ボス「佐々木さん.あなたを殺人および拳銃密造の容疑で逮捕します.」

署長室でゴリさんとボンはジュンを連れてテキサスに黒幕を捕まえたことを報告. そこへボスが「署長へ会い」にやって来た.だが署長は出張中. 本当はボスはテキサスに黒幕が捕まったことを報告しに来たのだ. 頭をかきながら,ボスはジュンに呼びかけるのであった.

さあ次回は拳銃に頼る捜査を心情としてきたスコッチが窮地に陥ります. スコッチと対立する男を演じるのは長塚京三さんです. 年明けまで待ちきれないなあ.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp