2001年10月12日
「必殺からくり人血風編」第11話「夜明けに散った紅い命」
脚本は工藤栄一,監督は松野宏軌.遂に官軍は江戸に入った.
品川では官軍の隊長が幕府と関係のあるものを次々と血祭りに上げていた.
そしておりくのところに処刑された夫の死体,
それがダメなら遺髪を取ってきてほしい,という依頼が来た.
おりくは土佐ヱ門にその仕事を頼んだ.銃で狙われながらも,
鈴が森の刑場にさらされた首から土佐ヱ門は遺髪を取ってくることに成功する.
その頃,直次郎は女郎の引越しを手伝っていた.そこへ女衒仲間が声を掛けた.
官軍の密偵になれば羽振りが良くなるというのだ.
いやいやながらも直次郎はその誘いに乗って密偵になった.
そしてたまたま白濱屋で江戸からやって来た三河出身の男が,
彰義隊の一員だったことをその女衒仲間と一緒に聞いてしまった.
彼は百姓だったのだが,道場で剣を習っており,
誘われて彰義隊に参加させられたのだ.だが怖くなって逃げ出してきたのだ.
直次郎は官軍には話さないと約束したが,女衒仲間は早速そのことを隊長に報告.
隊長は幕軍の者を始末すればするほど手柄が増えるので大喜び.
三河出身の男は始末されてしまった.直次郎は怒って女衒仲間に詰め寄ったが,
逆に自分がからくり人であることが官軍に報告され,始末されてしまい,
土佐ヱ門の胸の中で息絶えた.そして遂に土佐ヱ門は官軍を離れることを決意.
いまわの際に直次郎はおりくに宛てて手紙を書き残していた.
その手紙にはからくり人のことがばれたことの他に,
自分のおりくに対する思いも書かれていた.
おりくは白濱屋を閉め,最後の仕事をすることを決意する.
直次郎を売った女衒仲間は新之介が仕置した.
からくり人は土地転がし屋を始末する事にした.隊長は土佐ヱ門が撃ち殺した.
おりく,新之介,土佐ヱ門は崖の上で別れた.
新之介は土佐ヱ門に着いて行こうとしたが,土佐ヱ門は制止し,
ただ一人で品川を去って行くのであった.
「Gメン'75」第124話「極秘作戦逆探知」
脚本は池田雄一,監督は山口和彦.前回からの続き.
エリート商社マン水野のところに電話が掛かって来た.
娘を返すので金をトランクに入れて持って来いと言うのだ.
小田切は本庁に連絡を取り,婦人警官に水野を尾行させた.
そして婦人警官はターミナル駅付近の地下街(新宿駅西口の地下街)で,
商社マンからトランクを引っ手繰った男(松橋登)を目撃.
婦人警官は男を追いかけたが,逃げられてしまった.
男が落としたライターから検出された指紋は,
野球場での殺人事件の凶器についていた指紋と一致.
そして男のモンタージュ写真を見た工場主の志村の息子は,
男が時々監禁場所に来ていたと証言.だが志村,水野,
大学教授ともに男の顔に見覚えはなかった.
そのとき,水野のところに女から電話が.娘の恵美子を殺したというのだ.
錯乱する水野夫妻.だが恵美子は未だ生きていた.その頃,
女(馬渕晴子)は男と一緒に標的を探し出した日々を思い出していた.
女は来る日も来る日もターミナル駅を張り込み,3人を探し出したのだ.
一方,中屋達の必死の捜査で糸口となる事件が判明した.
女はホステスだった.そしてある晩,ホステスは託児所から娘を引き取り,
城南電鉄の終電車に娘を連れて乗っていた.そこへチンピラ3人が登場し,
暴れまわった.ホステスの娘はチンピラを咎めたが,
チンピラは逆に切れて娘の首にナイフを当て,
「誰か俺達を注意する奴はいねえのか.」と暴れ回った.
そこに志村,水野,大学教授も乗り合わせていたが,
皆関わり合いになるのを恐れ,「助けてください.」と懇願するホステスを無視.
次の駅に着いたところで警官が乗り込み,ホステスの娘は病院へ担ぎ込まれたが,
手当てのかいもなく娘は死亡.男はホステスの復讐心につけこんで,
誘拐事件を決意させたのだ.その事件を聞かされた水野は全てを思い出した.
大学教授と志村と自分が,その事件の起こった電車に乗り合わせていたことを.
Gメンは恵美子がまだ生きていることを確信.
わざと山田を水野の家から引き揚げさせた.
さてホステスは恵美子を見て死んだ娘の奈々を思い出した.
そして恵美子を返しに行こうとしたが,男に見つかり,アパートへ引き戻された.
大事な金蔓がなくなるので,男はホステスを制止したのだ.
その様子を住人が見ていた.男が恵美子を連れて出て,
ホステスが追いかけるところに車のライトが.住人の通報で,
Gメンはアパートへ急行していたのだ.恵美子の首にナイフを当てる男.
水野夫妻も駆けつけた.そして恵美子を救ったのはホステスだった.
ホステスに襲い掛かった男を小田切は射殺.抱き合う水野の妻と恵美子.
ホステスは呆然と男の死体を見ていた.小田切には,
関わり合いになるのを恐れた男達に復讐したかったホステスの気持ちが,
痛いほど伝わってきた.
だがホステスの罪は法によって裁かれなければならないのだ.
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東平 洋史
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