2001年10月11日
「必殺からくり人血風編」第10話「とらぬ狸の紅い舌」
脚本は水原明人,監督は松野宏軌.
遂に官軍は品川のすぐ近くまで迫ってきた.
品川では薩摩の密偵と名乗る男が品川宿の旅籠に軍資金の提供を迫っていた.
おりくは偽者ではないかと疑い,土佐ヱ門に相談.
土佐ヱ門は薩摩の密偵は最近血判を取り直させられた,
本物なら右手の親指の腹に傷があるはずだとポツリと言う.
寄り合いの席でおりくは密偵と名乗る男に右手の親指の腹を見せてくれと迫った.
だが男の右手の親指の腹には傷があった.男は本物の薩摩の密偵だったのだ.
丁度その頃,土佐ヱ門のところに指令が届いた.
薩摩の密偵の一人が独断で軍資金を要求し,
着服している疑いがあるので調べろというのだ.
そしてその密偵こそ,おりく達に軍資金の提供を迫った男だった.
一方,田舎から造り酒屋の夫婦(平泉征ら)が土地を買い占めて儲ける事を夢見て,
品川へやって来た.だが夫は土地転がし屋(高峰圭二ら)にお金を騙し取られた上,
土地転がし屋とつるんでいた密偵に利用された挙句に殺されてしまった.
からくり人は土地転がし屋を始末する事にした.
密偵は土佐ヱ門が撃ち殺した.なお,直次郎が土地転がし屋を仕置した場所は,
「必殺必中仕事屋稼業」第24話「知られて勝負」でおせい(草笛光子)の指示で,
半兵衛(緒形拳)と政吉(林隆三)が幕府の隠密(浜畑賢吉)を仕置した場所と同じ.
「影同心II」第15話「尼と男の冬の宿」
脚本は山田隆之.監督は村山新治.
蘭学者の赤影が白影のいる一味にキリシタンだと濡れ衣を着せられる話.
香泉寺に赤影の恋人の芸者(小野恵子)が駆け込んだ為,
留吉と源八郎は事件を知った.源八郎は芸者を連れて南町奉行所に乗り込み,
吟味役(中村孝雄)と同心(今井健二)に再吟味を要求.
再吟味が行なわれ,赤影はクルス(十字架)を踏むように要求されるが,
十字架には人々の心が篭っている事を知っている,だから踏めない,
と踏む事を拒否.そして全ては香泉寺の庵主が知っていると言った.だが,
香月尼は世話になった老庵主の病気を見舞いに行くため,鎌倉へ行っていた.
赤影の刑は三日後の暮れ六つに行なわれる.
源八郎は鎌倉まで香月尼を迎えに行き,香月尼を連れて江戸へ向かった.
途中で雨に降られて神奈川で足止め.そこで香月尼は赤影の位牌を取り出した.
赤影は勘当されていたが,死んだ時は先祖代代の墓に入れてもらえるよう,
香月尼に頼み込んでいたのだ.それは香月尼と赤影との間の秘密だった.
生前にわざわざ位牌を作ってもらっている以上,
赤影がキリシタンであるはずがない.
何で香月尼は旅先で赤影の位牌なんて持っていたのだ?
それは作劇上の理由でだ.それは兎に角,
先を急ぐ源八郎達に白影こと岡引乙造配下の刺客が迫った.
源八郎は刺客を全て斬り捨てた.だが,今度は六郷の渡しで足止めにあった.
源八郎に巡礼の親子を殺した嫌疑がかかっているというのだ.
だが役人はいつまで経っても吟味を始めようとしない.
足止めのための罠だったのだ.源八郎は舟を奪って六郷の渡しを渡った.
そして夕方,源八郎と香月尼が鈴が森の刑場で見たのは,
磔にされた赤影の死体と後を追って簪で胸をついて自害した芸者の死体だった.
吟味役が独断で刑の執行を早め,
さらに芸者が赤影の命を救うために同心に体を差し出した末の悲しい結末だった.
キリシタンを捕まえれば報奨金が出る.吟味役達はその報奨金を狙い,
赤影を罠にはめたのだ.クルスは同心が用意したものだった.
香月尼達は赤影達の恨みを晴らす事を決意.
仲間の牢番を平七が,乙造とその配下を留吉が,同心を源八郎が,
そして吟味役を香月尼が仕置した.
「大鉄人17」第24話「ゆるせ弟よ! 涙のミサイル・パンチ」
前回に引き続き,脚本は伊上勝,監督は山田稔.
弟ワンエイトにも人間の矢崎勇と交流する心があることを知ったワンセブンは,
それがいつか良心になることを願っていた.だが,
ワンエイトには兄ワンセブンの願いは通じなかった.
今やもぬけの殻となったB計画の研究所をワンエイトが襲撃するのを見て,
先に海野やガンテツを襲ったのはワンセブンではなくワンエイトであると,
佐原博士と剣持は確信する.一方,ワンエイトは矢崎勇の頼みを聞き,
勇を肩に乗せて勇の母を探し回る事にした.
勝手な行動を禁止するというハスラー教授にワンエイトは,
「ワンエイト,ミスターブレインの命令のみ聞く.」と宣言.
その頃,ブルージャガーとピンクジャガーはガンテツの自由を奪い,
ガンテツの声色を使ってレッドマフラーの女性隊員から,
B計画計画書の輸送ルートを聞き出していた.
ワンエイトは勇を載せたまま輸送トラックのいる地点へ急行.
テレビのニュースを見て,記憶喪失になっていた勇の母は全てを思い出し,
海野と一緒にワンエイトのところへやってきた.
ワンエイトは勇を降ろしてやり,勇は母と再会.
そしてワンエイトは輸送トラックを破壊した.そこへワンセブン登場.
苦悩しつつもワンセブンは腕から発車したミサイルパンチでワンエイトを倒した.
それを見た佐原博士はワンセブンがグラビトンをなぜ使わなかったのか,
不思議に思うのであった.
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東平 洋史
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