2001年10月4日

「影同心II」第14話「女(秘)色地獄」

脚本は大原清秀,監督は佐藤肇. てこ入れのためか配役が豪華な一編.話の方もそこそこ楽しめる. 江戸で連続辻斬り事件が発生していた. たまたま現場に居合わせた浪人(若林豪)に石井多門は疑いを持った. その浪人は松平家を8年前に脱藩した田宮武四郎だった. 武四郎は堀田源八郎と道場時代で一緒だった男で, 彼の妻綾(三條泰子)は堀田が好きだった女だったのだ. 武四郎と堀田の剣の腕は互角.そして武四郎は学問も優秀だった. そんな武四郎も長年の浪人生活で貧窮を極め,綾は芸者をして生活をする日々. だが武四郎は辻斬りをしてはいなかった. 全ては貧困生活から抜け出したかった綾と旗京次郎(清水紘治)の仕業だった. 京次郎の狙いは兄の旗采女正(中丸忠雄)を始末して自分が家督を継ぐ事だ. そして綾と京次郎の罠にはまった武四郎は采女正を斬った後, 殺されてしまい,辻斬りの罪を着せられてしまった. 真相を知った武四郎の幼い息子小太郎は武四郎の墓の前で自害. 小太郎と知り合いだった平七,そして源八郎は小太郎の自害により, 武四郎が辻斬りの犯人ではないことを知った. 留吉は一味の坂部弥左ヱ門(深江章喜)を誘き出し, 平七と源八郎は坂部から真相を聞き出した. 綾も犯人と聞き驚く源八郎.坂部を始末する平七. 「源八郎さん,今度はあなたは加わらぬ方がいいでしょう. ではあたし達三人…」と言う香月尼に,源八郎は「待ってくれ. 今度は俺独りでやらしてもらいましょう.」と答え,雪の中出て行った. そして過去と決別するかのように旗の屋敷にいた綾を斬り, 京次郎も始末した.仕置を終えた源八郎の顔は本当に寂しそうだった.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp