「がんばれ! レッドビッキーズ」第46話

エリートスターズのスパイを逆に利用するナッツ. 窮地に陥ったナッツを救うシゲ.
スパイ大作戦?!

脚本:鷺山京子 監督:広田茂穂

東京選抜大会に向けて練習が続けられていた. 今回の相手は前に散々な負け方をしたエリートスターズが相手だ. 練習終了後,ナッツとシゲが歩いていると大きな黒い犬がやってきた. シゲもナッツも犬が苦手.シゲは塀の上に上る始末.あまりにも情けない姿だ. そこへ少年がやってきて犬を追い払ってくれた. ナッツは少年に好意を持った.

次の日.ナッツはあの少年が見に来ている事に気がついた. 練習終了後,ナッツはあの少年こと西条に声を掛けていた.
ブラザー「あれがナッツの言ってた西条君か.」
トータス「シゲ,ライバルだな.」
シゲ「別に俺,そんなんじゃないよ.」
とは言うもののプレゼントをもらって頬笑むナッツを見て, シゲは嫉妬の炎を燃やした.

長山庵に帰ってきたシゲは上の空でオーナーが作った温飩を食べていた. 心配したオーナーは温飩が熱かったかと言ったが, シゲはそうじゃないと答え,オーナーがもてたかと訊いた. オーナーはもてて大変だったと言った.さて実際は
よし子「は.また始まった.」
なおもオーナーは,女に甘い顔しちゃいけない, ニヒルに構えて映画なんか連れ出すんだ,と言った. 見かねたよし子はオーナーを出前に出した. それでも,シゲはナッツを映画に誘う事にしたが…

シゲはナッツを映画に誘ったが上映中に寝てしまうという失態を演じてしまった. ナッツはカンカンに怒った.さらに喫茶店ではパフェを落としてしまった. ナッツはカンカン.シゲは西条と付き合っているのか,と言い, そんなの私の勝手だと機嫌を損ねてしまった.

その後の練習でナッツとシゲは仲が悪かった. ナッツの送球をシゲが捕らなかったのだ.コーチと令子は心配した. そこへ西条登場.シゲは西条の跡をつけてみた.だが途中で見失ってしまった. そしてシゲは見た.あの時の黒い犬を西条が自宅で可愛がっている姿と, エリートスターズのキャプテン小森が素振りしている姿を. シゲは西条が小森とグルだと睨んだ.

シゲはナッツに西条がエリートスターズのスパイだと言ったが, ナッツもジュリも取り合わなかった.シゲは証拠を攫んでやると言って去った. それを見て,ジュリは気になって確かめようといった. そしてジュリとナッツも見た.西条の家の前で西条と小森が別れるのを. さらに西条の家にあの黒い犬がいるのを確認した. 怒ったナッツは西条を逆に利用する作戦を考え出した. 但し,シゲには内緒でだ.理由を尋ねるジュリに,シゲは単純だから, こういう作戦に向かない,とナッツは答えた.

CMが明け,ナッツは西条に「秘密兵器を用意しているの」と, ある事ない事吹き込んだ.予想通り,シゲが尾行していた.ジュリはオーナーに, ナッツがシゲに追い回されて困っているとオーナーに吹き込んだ.作戦は成功. 西条に近づくな,とナッツと西条に言うシゲを, オーナーは引き離してしまった.
ナッツの声「シゲ,ごめんね.」
その後,オーナーとよし子は大喧嘩. オーナーがシゲを励まそうとして自分がもてたとか言っていたのが原因だった. 実際のオーナーは映画では上映中に寝てしまうなど全然駄目だったのだ. さらにオーナーはよし子とのデートで映画館を出た後で溝に落ちるなど, 散々だった.喧嘩はひどく,外を通りかかった恵子にも聞こえたほど. 恵子はシゲを連れ帰ることにした.

ナッツは令子に西条の件を話した.だが令子はナッツの企みを見抜いた. シゲは納得.さらにこう言った.
令子「三遊間の名コンビを復活させて頂戴. それしかエリートスターズに勝つ方法はないと思うわ.」

だがナッツの企みは小森に見抜かれていた.先発投手がペロペロだとか, クリーンナップに左打線を組むという情報がインチキだと言う事が判ったのだ. 西条は自分の悪事を棚に上げ,ナッツを逆恨みした.

次の練習終了後,ナッツは手紙で西条に呼び出された. ナッツはジュリに手紙を渡し,最後の一押しをする,と言って去って行った. その事をジュリの持っていた手紙から知り,シゲはナッツの後を追った. オーナーはシゲを引きとめようとしたが…
令子「オーナー,そっとしといてあげて.」
コーチ「シゲの名誉に関わる問題です.」
オーナーは怪訝な顔.
令子「子供の世界にだって色々とあるのよ,大変な事が. シゲを信じて見ていてあげて.」
オーナーは渋々納得した.

公園で西条はナッツに犬をけしかけていた.窮地に陥るナッツ.そこへシゲ登場. シゲは自分が盾になってナッツを犬から庇い,そしてこう言った.
シゲ「お前を瞞したのはこの俺だ.」
西条「何?」
シゲ「偽のデータを作ってナッツに喋らせたんだ.仕返ししたいなら, 俺にしろ.」
西条はシゲに犬をけしかけた.シゲは恐い犬を前に立ちはだかり, ナッツに逃げろ,と言った.そこへジュリ登場.ボールをナッツに投げて渡した. ナッツはシゲにボールを投げて渡し,シゲはボールを犬の顔面にぶつけた. 犬はシゲの気迫に押され,去ってしまった.
シゲ「さあ,これで五分と五分だ.やるか.」
シゲと西条はしばらく睨みあったが,シゲの気迫に負け,西条は逃げてしまった.
ナッツ「ありがとう,シゲ.」
シゲ「俺,やっぱり犬は苦手だ.」
二人は照れ笑いするのであった.

こうしてシゲとナッツは仲直りした.ナッツが打球に飛びつき,シゲに送球. シゲも送球に飛びつき,ベースにタッチ. 二塁走者のセンターをサードでアウトにする事に成功した.頬笑みあう二人
コーチ「どうなっちゃってんだ,あの二人?」
令子「三遊間の名コンビ復活だわ.」
レッドビッキーズはなおも練習に励むのであった.

次回は遂にエリートスターズと対戦. しかしペロペロとトータスの様子がおかしくなってしまった.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp