「がんばれ! レッドビッキーズ」第32話

ブラザーがジュクのいとこに恋をした.
ミジメ鳥兄ちゃん

脚本:上原正三 監督:広田茂穂

ブラザーは大振りが目立って球を打つことが出来なかった. 練習でも球が前に飛んでこないのでカリカリは気が緩んでしまい, コーチに注意された.その頃,東京大会の抽選会が行なわれた. レッドビッキーズはあのビューティースターズと同じAブロック. そしてレッドビッキーズの第一回戦の対戦相手はパンダーズに決まった.

ブラザーはがんがん打ちまくるぞと言い,コーチに大口叩くな,と怒られた. そこでブラザーは「♪しら〜けど〜り,と〜んでゆ〜く南のそ〜ら〜へ. みじめ.みじめ.」と歌った.どうでもいいが,小松政夫さんが聞いたら, 本当に惨めになっちゃうほど音痴だった.閑話休題.皆失笑.
ナッツ「やめてよ,お兄ちゃーん.惨めなのは妹の方だわ.」
見事に落ちがついた.さて練習終了後,ジュクに可愛い女の子が声を掛けてきた. それを見てブラザーは一目惚れ.彼女はジュクのいとこ小野綾子だった. 小野綾子は今度転校してきた子で6年生で評判の美人だった. ブラザーはジュクに恋の仲介をしてくれ,と頼んだ.ジュクは渋ったが, 結局ブラザーの頼みを聞き入れた. そしてブラザーは綾子とデートする事になった. 鏡に向かいながら,ブラザーはナッツにメガネかけた人は好きかと聞いた.
ナッツ「できればかけない方がいいわ.」
ブラザー「やっぱりそうか.」
ブラザーはめかしこんでいた.
ナッツ「ばーかみたい.」

その日の夕食で令子に父の幸一郎が言った.
幸一郎「快調な仕上がりらしいな.」
令子「ん?」
幸一郎「レッドビッキーズの戦力だよ.」
令子「うん.まず第一戦は頂くつもり.」
恵子「はーん,レッドビッキーズの監督にあるまじき,大変な自信じゃない.」
令子「籤運が良くってパンダーズと当たったの. ピッチャーは大したことないらしいのよね. コントロールでかわしてくるタイプ.」
だが幸一郎の見方は違っていた.
幸一郎「それは不気味だな.コントロールが良くって, コーナーに投げ分けられたら,打てそうで打てないもんだ.」
令子「そうかしら?」
幸一郎「高校野球でもそういうタイプの投手が優勝投手になっている. しめてかからないと痛い目に遭うぞ,令子.」

コーチ「お父さんの言う通りだ. コントロールのいいピッチャーが一番打ちづらいからなあ.」
パンダーズの練習を見に行く途中でコーチは令子にそう言っていた.

さてブラザーはおめかししてデートに出かけた. ブラザーはメガネを外していたため,別の女の子に声を掛けてしまった. そう.ブラザーは近眼だったのだ.これは伏線なので覚えておきましょう. 閑話休題.ブラザーは何とか綾子と合流し,一緒に喫茶店へ. 綾子との話は盛り上がった.ブラザーは外野の大事さを力説した. 第一にバッティングが優秀でなければならない. 第二に足が速くなければボールの落下点へ速く行くことができない. さらにブラザーは勢い余って「ジャイアンツはもう古い. 僕の夢はヤンキースタジアムでホームランを打つことです. ベーブルースのように.」と言い出した.綾子は感心してしまい, 今度の試合を見に行くと言い出した.その言葉に慌てたのか, それとも近眼のためか,ブラザーはフルーツパフェを顔にくっつけ, 綾子の失笑を買ってしまった.

さて練習ではブラザーはバントの練習ばかりで不満を漏らした. そこへ綾子が現れた.張り切ったブラザーだったが,バントに失敗し, 顔に自打球が当たってしまった.ブラザーは手を痛めたと大騒ぎ. 綾子が去った後,カリカリはかっこうつけるからだとからかった. 怒ったブラザーはカリカリをぶん殴った.だが痛そうな様子ではない. 怪我した方の手でぶん殴っていたからだ.そう.手を痛めたというのは嘘. 俺は補欠なんかじゃねえ,バントばかりやってられるか,というブラザーに, 令子はバント練習500本を命じた.みんなが帰った後, ブラザーは居残りで練習だ.ブラザーは根をあげそうになり, 倒れこんでしまった.そんなブラザーに令子はいった.
令子「野球はねえ,9人でやるものなのよ.9人の力が一つになった時, 勝利が生まれるわ.監督のあたしにとっては, ホームランや二塁打と同じように大事.必要なのよ.重大なのよ. バントが成功するかしないかは.わかって頂戴.」
それを聞き,ブラザーは立ち上がって言った.
ブラザー「お願いします.」

そしてパンダーズとの試合の日.オーナーは太鼓を叩いて大騒ぎ. 妻のよし子もやって来て大騒ぎ.
幸一郎「相手ピッチャーなかなかいいぞ.」
そしてブラザーの打席.練習の成果が現れ,ブラザーはバントヒットを決めた. しかし後続のスタイルが続かず凡退.以後,両軍とも点が入らなかった. 焦るレッドビッキーズの打者は大振りが目立っていた. 幸一郎の懸念が的中したのだ.
恵子「点が入らないわねえ.」
幸一郎「素晴らしい投手戦だ.」
そして最終回.パンダーズの先頭打者は三塁前へバントヒットを決めた. そのときシゲがお手玉したことを付け加えておく. ピッチャー前の送りバントでランナーが二塁へ. そして次の打者が二塁のスタイルの真横を抜き,パンダーズに一点が入った.
オーナー「まーたっくダメだなあ.」
だが続く打者をノミさんは6-4-3のダブルプレーに打ち取った. 裏の攻撃.カリカリはキャッチャーフライ, ノミさんもセカンドゴロと連続して凡退し,あっと言う間にツーアウト.
恵子「あなたあ.」
幸一郎「細川君のペースにはまり込んでしまってる.」
オーナー「だめだあ.」
よし子「店閉めるんじゃなかった.」
令子はジュクの代打にペロペロを起用した. なぜかピッチャー細川のコントロールが狂い,ペロペロはデッドボールで出塁. ツーアウトでランナー1塁という美味しい場面で, ブラザーが打席に入ることになった. パンダーズの監督はバントヒットに気をつけろとバッテリーに忠告. それを横目で見ながら
令子「相手はバントだと思ってる. おもいっきりひっぱたいて前進守備の内野を抜くの.」
ブラザー「打っていいの?」
令子「思いっきりね.」
綾子が見守る中,ブラザーは初球を叩いた. 打球は左中間を抜く大飛球.あのペロペロが楽々生還. ブラザーは三塁にヘッドスライディングしてしまい, メガネを落としてしまった.三塁手が落球したので, 三塁コーチはホームへ走るように指示.だがブラザーはメガネがないので, ホームベースが良く見えない.千鳥足でブラザーは本塁へ向かった. ブラザーはヘッドスライディングしたが,ホームベースに手は触れていなかった. そうするうちに外野が球を返球した.危ない.アウトか? キャッチャーが球を捕った.だが間一髪, ブラザーの手がホームベースに触れていた.球審はセーフの判定. サヨナラ勝ちだ.ジュクがブラザーにメガネを渡し, 令子がブラザーに帽子を被せてやった. こうしてブラザーは泥だらけになりながらも, 綾子の前で活躍することができ,レッドビッキーズも一回戦を勝ち進んだ.

次回は乱暴者集団のブラックマンモスが相手. 尻込みするナインのために令子が取った作戦は何か?

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp