「がんばれ! レッドビッキーズ」第30話

那須高原へ合宿に.
お父さんのプレゼント

脚本:鷺山京子 監督:田中秀夫

城西地区三位決定戦.レッドビッキーズはブラックシャークと戦っていた. 試合は0対0のままで7回裏レッドビッキーズの攻撃を迎えていた. 先頭バッターのシゲが出塁し,カリカリが送りバント. 令子は三振してもいいから自分の好きな球を打てとノミさんに命じた. そしてノミさんのタイムリーヒットでシゲが生還し,レッドビッキーズは勝った. と同時に東京大会進出も決まった.

長山庵で祝勝会が開かれた. そこへ那須に出かけているお父さんから電話が掛かって来た. 感涙する令子をナインは囃し立てた.そして令子は褒美として, 那須高原ビューパレスホテルへ合宿することにしたと伝えた. 大喜びするナイン達.出迎えた令子のお父さんは,仕事も用意してあると言った. その仕事はりんどう湖ファミリー牧場でのお仕事. お父さんはナインに健太(春田和秀)と言う少年を紹介した. 牧場での仕事の指南役だ.牧場の仕事に四苦八苦するナイン達. もたつくナインを見て健太はあれこれと指示したが, それにナイン達は反感を持った.仕事は投槍.練習もしないで遊んでばかりだ.

令子はバッティングセンターへ健太を連れて行った. 健太のバッティングの腕は良かった.だがナインは認めようとせず, 遊びに興じる始末.それを令子はこぼした.
お父さん「午後からはお父さんに任せてくれないか.」
何とお父さんは自由練習にすることにした.令子はそのやり方に不満だったが
お父さん「お父さんは彼らを信じてる.」
皆ゴーカートを乗り回したり,釣りに興じる始末.
コーチ「どうやらお父さんのやり方は失敗だったようだな.」
ジュクはお勉強.ペロペロは昼寝(ジュクによると「英気を養う」そうだ). ナッツ達は乗馬.そこへオーナーがやってきた.オーナーも怪訝な顔だ. 令子とコーチはお父さんを責めたが
お父さん「なぜ子供達を信じてやれないんだ. きっとあの子達は自分の力で何かを学び取る.それができる子供達なんだ. 私はそう信じているよ.」
なおも令子は不満を言ったが
お父さん「打ったり走ったりするだけが練習じゃないんだ. 東京にいてはできないような練習だってあるんだ. ま,もう少し見ていてごらん.」

健太が牛がいないと探し回っていた頃, ナイン達は健太がいないのを幸いに牧場へ遊びに出かけた. そこでナイン達は泥だらけになって牛をひく健太と遭遇した. ナインが戸を開けっ放しにしたので牛が逃げたのだ. 僕達は野球をしに来たんだ,牛のことは知らないんだ,と開き直るブラザーに, 健太の怒りが爆発した.
健太「へえ,野球の合宿だってさ.東京の野球って言うのは随分甘いんだな.」
カリカリ「何!」
健太「そうじゃないかよ.お前らのやっているのはあれでも野球か? あんなの幼稚園の子供だってやってらあ.」
怒ったカリカリは健太とつかみ合いの喧嘩を始めた.囃し立てるナイン達. 止めるナッツ.だがブラザーは相手にしなかった.ジュクは一人考えていた. ジュクは健太の言葉を思い返していた.
健太の声「東京の野球って言うのは随分甘いんだな. 東京の野球って言うのは随分甘いんだな.」
ジュク「やめてください.僕達は何をしに来たんですか. 健太君の言う通りじゃありませんか.僕達のやってること, あれでよかったんですか?」
うなだれるナイン達.
ジュク「カリカリ,仲直りしてください.」
非を認めたカリカリは健太と握手した.

膨れっ面の令子にお父さんが呼びかけた.子供達が自主的に走っていたのだ.
お父さん「子供には子供の世界がある.その中から何かを考え,何かを学び, いつのまにか成長していく.」
令子はお父さんに微笑んだ.
お母さん「令ちゃん,勉強したわね.」
令子「お父さん.ありがとう.お父さん.」
気がつけば,きれいな夕日が沈もうとしていた.

次回も那須高原での合宿です.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp