話数 | タイトル | 念 仏 の 鉄 |
棺 桶 の 錠 |
中 村 主 水 |
お ひ ろ め の 半 次 |
鉄 砲 玉 の お き ん |
中 村 り つ |
中 村 せ ん |
天 神 の 小 六 |
お し ま |
備考 |
1 | 命を売ってさらし首 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | △ | ○ | △ | 郡山在の農民が闇の御前(大滝秀治)の代わりに打ち首獄門にされる事件が発生. 彼の娘お咲(今出川西紀)の恨みを晴らす為,念仏の鉄,棺桶の錠, 鉄砲玉のおきん,おひろめの半次,そして中村主水が立ち上がった. まず主水は天神の小六を連れて街を歩き, 闇の御前の正体が浜田屋庄兵衛であることを突き止めた. さらに与力の的場弥平次(近藤宏)と北町奉行牧野備中守(菅貫太郎)も, 絡んでいると事が判った.そこで主水と錠がお咲の目の前で, 闇の御前と的場を仕置.鉄は牧野の骨を外して半身不随にし, 喉も潰して心中の片割れとして晒した. |
2 | 牢屋で残す血の願い | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | △ | × | × |
豆を買い占めて暴利をむさぼる山城屋一味を仕置. 山城屋の自由を奪い,ご飯を目の前でちらつかせて食べさせないという, 陰険な仕置きを行なう.湯豆腐3人前の値段が1両3分と聞き, 鉄が神妙な顔つきで湯豆腐を食べるシーンが面白い. |
3 | はみ出し者に情なし | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | △ | ○ | × |
殺しは冒頭での目明しの六蔵殺しのみ. 六蔵殺しを乞食の亀がお寺の縁の下から覗いており, それがもとで鉄と錠が捕まる.その際,わざと主水が鉄と錠を捕まえ, 揉み消そうとしたが,与力高坂(唐沢民賢)が圧力をかけたので失敗. 鉄が受けた拷問の報復として, 同心島本(入川保則)の胸に火のついたタバコを落とし, 錠が受けた拷問の報復として, 島本の鼻の穴に火のついたタバコの入っているキセルを突っ込み, さらに拷問で目を潰された亀(常田富士夫)の報復として関係者全員の目を潰す. 鉄が「亀」とよびかけたら亀が目の前にいる奴を「噛もう」とするギャグあり. またおきんの代わりにおかまの熊さん(茶川一郎)が登場するシーンは爆笑物. |
4 | 人間のくずやおはらい | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | △ | △ | △ | 手裏剣の喜太郎こと弥七(林隆三)が受けた仕打ちの報復として, 聖天の政五郎(黒沢年雄)の利き腕を駄目にする. 政五郎本人は部下に裏切られて殺され,部下は主水と錠が仕置. 弥七(ブラック)と政五郎(マイト)のハングマン同士(嘘)の対決,および, 仕置終了後,政五郎襲撃に向かう小六の軍団を橋の下に隠れ, やり過ごすラストは必見. |
5 | 仏の首に縄かけろ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × | 首吊りに見せかけて殺された茶屋のおかみの報復として, 首吊りのあみだくじ(要するにロシアンルーレット)で安蔵(山田吾一)を仕置. その後,安蔵の依頼で鉄を襲撃しにきた黒達磨の大八(遠藤太津朗)一党を, 鉄が独りで返り討ち(ただし殺さない)に.一番の貧乏くじを引いたのは, 茶屋夫婦殺しの濡れ衣を着せられた上に, 鉄によって口から泡吹いて動けなくさせられた大八かもしれない. |
6 | 塀に書かれた恨み文字 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ | △ | △ | ○ | △ |
川越から江戸に出てきたおしまの父と妹が辻斬りに殺される事件発生.
辻斬りの馬鹿殿,守山藩の松平忠則(中尾彬)を牢にぶち込んで仕置.
尻を叩かれ牢の便所を掃除させられる情けなさは必見.
松平忠則は家老(鈴木瑞穂)の裁断で「病死」した事になり,結局仏門入り.
そして馬鹿殿の側近が切腹に決まったと聞いて 鉄「あんな奴らに侍らしく切腹されてたまるか!」 錠と一緒に守山藩の屋敷に乗り込み,仕置する.こいつら絶対に殺人狂だ. |
7 | 閉じたまなこに深い淵 | ◎ | ◎ | △ | ○ | ○ | × | △ | △ | × |
鉄は偽検校清原(神田隆)の目を潰し,
被害者お糸(柴田未保子)の形見である三味線のバチで喉を切り裂いて殺す.
錠は偽検校の部下政五郎(亀石征一郎)を仕置.
おきんから仕置料の分け前をもらったとき 主水「俺は何もしてないぞ.」 |
8 | 力をかわす露の草 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × | 若年寄内藤(柳生博)の馬鹿奥様ぬい(安田道代)と, その用心棒雲衛門(大前均)を仕置. ただし雲衛門は滅茶苦茶強く錠と鉄を一度ずつ撃退している. 内藤の屋敷に閉じ込められた鉄は関節はずしを使って脱出. |
9 | 利用する奴される奴 | ◎ | ◎ | △ | ○ | ○ | △ | × | × | × | 主水は冒頭の仕置きの仲介をしただけで本題の仕置には不参加. なお鉄が女郎のお順と遊ぶ金をおきんや主水にせびりに行くシーンと, すけこましの清造(津川雅彦)が「あぎゃあー」と叫んで絶命するシーンは必見. |
10 | ぬの地盗人ぬれば色 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | × | × | × | × |
おゆき(鮎川いずみ)のおつきの女中としておきんが大奥に潜入.
半次は中間の溜まり場に潜入(主水のコネ利用).
なおこのときは鉄も(女嫌いの)錠も中間として乗り込みたがった.
おゆきをいじめまくり,
首吊り自殺へ追い込んだ大奥中臈お美代の方(北林早苗)に仕置人の怒り爆発.
おきん「女には女のやり方で一番堪える方法がある.」 おきんがお美代の方の髪を剃刀で切り, 父親の村瀬東吾(小林勝彦)に会いに寺へ出たところを村瀬ともども鉄が仕置. 鉄は村瀬を殺し,お美代の方の腰を使い物にならなくした. 部下の伊賀忍板倉新八(上野山功一)も錠が寺で仕置.主水は警護の侍を始末. おきんはお美代の方に寺へ連れ出されていたため大奥から脱出成功. なおおゆきの初々しさは必見.上様も見初めるほどのかわいらしさ.後年, 鮎川いずみが演じた何でも屋の加代とは大違いだ. |
11 | 流刑のかげに仕掛けあり | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | × | × | × | △ | 鬼の岩蔵(今井健二)を鉄と錠が二人がかりで三分間かけて風呂屋で仕置. 「仕置人(おしまのこと)が鬼岩に捕まった」の報に, 青ざめて寝込んでしまう主水が面白い. |
12 | 女一人の地獄旅 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ | △ | △ | × | × |
鉄「俺達はガキの頃から大名行列ってのは,
土下座してしか見たことがねえからな.そこへ殴り込みだ.
わくわくする…畜生,落ちつかねえな.」 大名行列に討ち入って畠山段正(前田吟)を鉄が嬉しそうに仕置する. 主水は江戸に残って畠山家の江戸家老, および畠山家と仲の悪い松平家の江戸家老にあることないこと吹聴し, 騒動を起こす役に徹する. |
13 | 悪い奴ほど良く見える | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × | この頃から「必殺仕置人殺人事件」の影響でトーンダウン. 岩木藩藩士多田兵助(林ゆたか)が, 同藩江戸家老榊原主膳(渥美国泰)の息女冴(高樹蓉子)を拐し, 油問屋相生屋(川口喬)に立て篭もる事件が発生. 主膳は与力原田に騒動の収拾を依頼.原田は昼行灯の主水に仕事を依頼. 主水は鉄と錠に兵助の仕置を依頼した. だが相生屋に潜り込んでいた半次が兵助から事情を聞き出していた. 兵助の目的は酷政の告発.酷政の元凶は主膳だった. 主膳は藩主を老中にするための資金集めのため, 飢饉が続いているのにも関わらず重税を課していたのだ. そこで鉄と錠は仕置の標的を主膳に変更.鉄とおきんは冴の腰元から, 事実を聞き出した.その際,鉄が小便をしに行った隙に, おきんは鉄のことをあることないこと吹き込んで恐怖心を煽り, 事実を聞き出すことに成功.主膳さえ死ねば兵助は冴を解放するだろう. だが主水は,事が終わればどちらにしろ兵助は死ぬだろう,と予見した. 錠にはその理屈が理解できず,仕置終了後,兵助が自害したと知って, なぜだ,と不思議に思った.一方,鉄は, 自分が小便へ行った間におきんが何を吹き込んだのか,不思議に思っていた. |
14 | 賭けた命の瓦版 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | × | △ | × | × | × | 半次の先輩瓦版屋「すっぱぬきの留」こと留造(石山律)の恨みを晴らす. 仕置料は鉄が版木をネタに殺しの的の鳴海屋(川合伸旺)から百両強請り取った. 主水がりつにこき使われて大掃除をしているときに, 半次が主水の家を訪れるシーンは必見. また鉄が茂平(外山高士)を紐で吊り殺している. |
15 | 夜がキバむく一つ宿 | ◎ | ◎ | △ | △ | × | × | × | × | × | 遠国の殺しの帰りに鉄と錠が事件に巻き込まれる. 主水と半次は3シーンのみの登場. |
16 | 大悪党のニセ涙 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | × | △ | × | ○ | × | 仙八(森次晃嗣)に騙されて面目丸つぶれの小六が激怒. 鉄と錠に切り餅1つ(25両)ずつ渡して仕置を依頼. 仙八は鉄の骨はずしによって絶命. |
17 | 恋情すてて死の願い | ◎ | ◎ | ◎ | × | ○ | × | × | × | × | 5年前の火付けの罪を着せられ潰された油問屋但馬屋の娘姉妹(長谷川澄子, 中田喜子)の恨みを晴らす.二人は念書を探して盗みを働いていたが, 二人とも罠にはめられて死んだ. 妹お鈴(中田喜子)は野菜売り作次郎(高峰圭二)と思いを寄せ合っていたが, 独りで盗みに行った時に失敗して殺され,姉お美弥(長谷川澄子)は打ち首. いずれもお美弥が思いを寄せていた, 但馬屋の元番頭清七(岩下浩)に裏切られた結果だった. そして清七を陰で操っていたのは火付けの張本人でもある堺屋(明石潮)だった. |
18 | 備えはできたいざ仕置 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | × | × | × | × |
慰み者にされて発狂した被害者の報復として,鉄,おきん,
半次が加納十兵衛を発狂させ,主水が表の仕事として堂々と殺す. おきん「十兵衛,十兵衛,やや子が出来たぞ.」 半次「十兵衛,十兵衛」 |
19 | 罪も憎んで人憎む | ◎ | ◎ | ◎ | × | ○ | × | × | × | × |
無宿人狩りに遭い,佐渡へ護送されそうになる鉄と錠を救うため,
主水が同心職を捨ててまで二人を救うことを決意する.
が水明社という政治結社が護送の行列に切り込み,
その混乱に乗じて鉄と錠を逃がすことに成功.
同心を辞める必要はなくなった. 鉄「俺はもう佐渡へは行かねえ.絶対に行かねえぞ.」 無宿人狩りを止めさせるためにただ同然で仕置を行なう. |
20 | 狙う女を暗が裂く | ◎ | ◎ | × | × | ○ | × | × | × | × | 芸者(真屋順子)と商人の座興に使われ, 一生を台なしにされた鬼寅(夏八木勲)の無念を晴らす. 鬼寅は芸者の苦境を救うために500両もの大金が必要と聞かされ, 上方で一生懸命働いて500両を稼ぐのだが,芸者の話は真っ赤な嘘であった. |
21 | 生木をさかれ生地獄 | ◎ | ◎ | ◎ | × | × | △ | △ | × | × | 無実の罪で佐渡に流された被害者の報復として, 備中屋(浜田寅彦)に「サ」の字の刺青を彫り, 金掘り人足の詰め所に置いてくる. |
22 | 楽あれば苦あり親はなし | ◎ | × | ◎ | × | △ | × | × | × | × | 野分の藤造(伊藤雄之助)に「我が子」を殺された鉄と主水が仕置. 珍しく錠が全く登場しない. |
23 | 疑う愛に迫る摩手 | ◎ | ◎ | × | ○ | ○ | × | × | × | × | 観音長屋が地上げされ立ち退き騒動が勃発.大家の恨みを晴らす. |
24 | 無理を通して殺された | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | △ | ○ | × | 主水―小六ラインのような金づるを作ろうと, 主水の後輩同心(村井国夫)とやくざ(堺左千夫)が暗躍. |
25 | 能なしカラス爪を研ぐ | ◎ | ◎ | △ | ○ | ○ | △ | × | × | × | 裏口入学の犠牲者の恨みを晴らす. なお主水は冒頭で半次が金を無心しに行った時にぎっくり腰になり, その上りつにヘソクリがばれたために仕置には不参加. |
26 | お江戸華町未練なし | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | × | × | × | × | 水飢饉を利用して一儲けを企んだ一味を仕置. 処刑寸前の半次を救うために鉄と錠が刑場に殴りこみ. 一緒に逃げるために旅支度まで整えたのに一人江戸に残される主水が哀れだ. |