第八回

「逃がし屋」組織を吊るす.
夏の夜の悪夢! 恐怖の怪奇ホテル

脚本:和久田正明 監督:井上梅次

今週のリハーサル

稲川さんが小槌でくいを打ち込んでいた.カメラがひいて全景が映った. くいにはマネキンがくくりつけられており,稲川さんは台の上に乗っていた.
稲川さん「いいだろう.そう.くいがドンドン地面に食い込んでく.ねえ. しまいには,そうそう,頭の方へガーン.人形の首が胴体の方へズボーンと, めり込んでく.いやあ,これ面白いよ.」
稲川さんは台から降りて井上監督の方へ近づいていった.
稲川さん「監督,監督.これ続けてやりますよね.私ねえ, この役気に入りましたよ,監督.」
井上監督は椅子から立ち上がって言った.
井上監督「面白いっすねえ.でもね,何か勘違いしてない?」
稲川さん「え?」
井上監督「あなたモルモットでしょう.人形があなたの役.」
それを知った稲川さんはぼやいたが,スタッフは稲川さんを抱え, くいに稲川さんを縛り付けた.稲川さんは散々文句を言い,最後に
稲川さん「監督,これからあたし,どうなるんでしょうねえ.」
稲川さんの運命や如何に.

事件発生

白昼,車が急停車.何人もの男が降りた.そしてアパートの階段を上がり, 水沢さゆり(戸川京子)の部屋の呼び鈴を鳴らし,ドアを叩いて,呼び出した. さゆりはまだ寝ていたが,まず窓を見て外の様子を確認してからドアを開けた. やってきたのは支店長と経理係等.さゆりは5つの架空口座を作り,9千万円ずつ, 合計4億5千万円もの金を引き出して横領していたことが発覚したのだ. 支店長達は表沙汰にはしないと言って説得しようとしたが, さゆりはのらりくらりと話を交わそうとした. そして服を着替えて一緒に出る振りをし,支店長達をドミノのように叩き倒した. そしてスクーターに乗って逃走した. ちなみにさゆりのアパートは「祖師谷1丁目」の電車のガード近くにあるらしい. 運悪くさゆりの乗ったスクーターは小田急の線路の脇でガス欠を起こした. さゆりはスクーターを捨てて走り始めた.

ダブルのワゴン,ジャックされる.

その頃, アンクルはダブルの作った「超ド迫力究極の冷やし中華」を試食していた. スープの中身をアンクルは聞いたがダブルは企業秘密だと言い, 答えようとしなかった.仕方なくアンクルは食べた.
アンクル「うん.いける,いける.」
ダブル「だろう.」
アンクル「おい,ダシ教えろよ.俺,色々と勉強しているんだから.」
ダブル「それじゃあ,ここだけの話ですよ,旦那.」
後ろからさゆりが走ってきた.ダブルとアンクルはそのことに気がついていない.
ダブル「ミミズ.」
アンクルは吹き出してしまった.大笑いするダブル.怒るアンクル.
ダブル「冗談だよ,冗談.」
さゆりはダブルのワゴンに目をつけていた.そして包丁を手にした. そうとも知らずに
アンクル「あのホントに冗談だろなあ.」
支店長達もワゴンのところにやってきた.
ダブル「冗談だよ.」
アンクル「マジで冗談か?」
ダブル「冗談だって安心して食ってよ.」
そこへ支店長達がダブルとアンクルの前にやってきた. 支店長は若い女の子を見なかったかと聞いたが, ダブルとアンクルは知らないと答えた.支店長達は去って行った.
アンクル「おい,この次はもっとまともなの食わせてくれよ.」
アンクルは立ち去った.
ダブル「おい,お代は,お代…ああやって,全国でただ飯食ってんだな.」
ダブルは皿を片付けようとした.場所を変えようとワゴンを畳み,運転席に座り
ダブル「さあ,今日はギャルのいっぱいいるところに…」
と言った瞬間,助手席に若い女の子, すなわちさゆりが座っていることに気がついた. さゆりは包丁をつきつけ,横浜まで乗せろと言い出した.
さゆり「言うこと聞いてくれないとあんたの体から空気抜いちゃうから.」
さゆりはダブルの腹に包丁を突きつけた.
ダブル「ちょ,ちょっと待ってろ.空気抜かれたら,俺,ただの人になっちゃう. フィアンセもこれがいいって言ってるし.」

その頃.怖そうな男達(丸岡奨詞)を刑事が見張っていた.男達は気配を察し, 逃走を開始.銃撃戦を開始した.男の一人有田は仲間(丸岡奨詞)を逃がした. そして有田は三輪車で通りかかった男の子を盾にしたが, パトカーの音を聞いて男の子を離してしまった. そして有田は警官に撃ち殺された.

有田の仲間は横浜の「QUESTION」というバーへやってきた. ここのバーテン(本郷直樹)が「逃がし屋」の窓口なのだ.
有田の仲間「本当に国外に逃がしてくれるんだな.」
バーテン「ああ.そいつが俺達の仕事だよ.」

元ガードマンの有田道雄28歳が少年を盾にし, 警官隊と銃撃戦を行なった末に射殺されたが, 共犯の平尾が逃亡したと言うニュースをS.S.C.でアンクル,スポット, アイリスが見ていた.有田と平尾は5日前に品川で現金輸送車を襲撃し, 7千万を奪って逃亡していたのだ.平尾は倒産した中小企業の「おっちゃん」だ.

ダブルは4億5千万円をさゆりが奪ったと聞き,驚いてワゴンを停めた. さゆりは東和銀行桜台支店定期預金係.さゆりは横浜へ行き, 外国船に乗って国外脱出するのだと言う.
ダブル「乗せてくんないよ.」
さゆり「あたしが頼むんじゃないもん.」
それを聞いたダブルは
ダブル「誰か,段取りつけてくれる人がいるのか?」
さゆりはうなずいた.
ダブル「逃げるの一人か?」
さゆり「うるさいんじゃない.少し.」
ダブルは笑ってごまかした.その時,腕時計が鳴った.12時集合だ.
さゆり「何なの,それ.」
ダブル「いや,何でもない.」

またゴッド激怒

S.S.C.ではダブルが12時半になっても来ないのでアイリスが激怒. ゴッドも運命を鳴らして怒っていた.
アイリス「おお,神様,ゴッド様.新婚のない豚が遅れております. お許しください.」

平尾はオリエンタルホテルに来ていた. 寂しげなホテルで呼び鈴を鳴らすと女主人(日向明子)が現れ, 平尾を部屋へ案内した.平尾はシャワーを浴びた.すると浴室の外に巨漢の影が. 平尾は浴室の外へ出,部屋の戸を開けると, ルーム係(ストロング金剛)がワゴンを押しているのが見えた.

ダブルはワゴンを停め,さゆりから包丁を奪おうとした. そしてダブルはさゆりの尻に何かつけた. これをさゆりはエッチなことをしようとしたと思っていた.

さてS.S.C.ではアンクルとスポットが待ちくたびれて昼寝.
アイリス「アンクル,スポット,見て.ダブルからよ.」
コンピュータの画面に現在地が表示されていた. 多摩川と高速道路が交差する場所にいるらしい.

その頃,さゆりが婚約者の写真を拾うのを見て,ダブルは悲鳴をあげていた.
ダブル「ダメ.変態.」
どこが変態なんだ.ダブルはフィアンセの写真だと答えた.
さゆり「へえ.こういうタイプ好きなの.」
ダブル「もう,最高.」
そのとき,ダブルのワゴンに電話が掛かってきた. 出ないと変に思われるとダブルが言ったのでさゆりは電話に出ることを許した. 電話はアンクルからのもの.商売は順調かとか,体は大丈夫か,とか, 差し障りのないことを言った.そして
アンクル「もう一人のうるさいおじさんがお呼びだったか?」
ダブル「ああ,あの人はうるさいんだよなあ.あのねえ,今, 用があるって言っといて.」
アンクル「わかった.」
アンクルは電話を切った.
さゆり「親戚の人?」
ダブル「ああ.もう,ど田舎に住んでる女好きな味音痴な俺のおじさん.」

ゴッドの指令

アンクルは誰か乗ってると睨んだ.そして事件に巻き込まれたと睨んだ. ダブルの現在地は「横浜市鶴見区菅沢町5-6-12」だ.
アイリス「あ,ゴッドはもう待てないって感じよ.」
アンクル「よし.」
アンクルがコンピュータを操作.
ゴッド「ゴッド指令.犯罪者を助ける逃がし屋が存在する. 一味を暴き出してハンギングせよ.」
次々とここ数ヶ月の間に行方をくらまして逃げている犯罪者の写真が映された. 共通点は殺しや強盗をし,それぞれ数千万円単位の金を持っていること. 続けて有田と平尾が映された.

さて平尾はルーム係にビールを掛けられ,首を締められ, 首の骨を折られてしまった.そこへ女主人登場.
女主人「哀れな男.」
ルーム係「天罰だ.」
女主人「散々悪いことしてきたくせに,外国で何食わぬ顔して暮らそうだなんて, 虫が良すぎるわ.」
女主人とルーム係は平尾のアタッシュケースを開け,現金を確認した.どこかで見たような話だ.

さてダブルは超視力で警察の検問を発見.しかし,さゆりの目には見えなかった. だが車が進むに連れてさゆりにも検問が見えた. ダブルは警官に免許証を見せたが,シートベルトをしていないことを注意された.
ダブル「ああ,俺ちょっと,関取さんみたいだから.」
と笑ってごまかした.
警官「そちら側は?」
警官はさゆりがシートベルトをしていないことにも気づいていた.
ダブル「え,ああ,妻でねえ,妊娠3ヶ月なんですよ,もう,派手好きで, こいつが産めるのかと思うと心配でまあ,どっちに似るかなんて, 賭けしてるんですよ.」
警官「ああ,それなら結構です.どうぞ,気をつけて.」
ダブル達は検問を突破することに成功.さゆりはダブルを信用.
ダブル「これ返しとかなきゃなあ.凶器.」
さゆり「もういいや.いらない.」
ダブル「良かった.豚の刺身嫌いなんだ.」
ダブルのワゴンは山下町に到着.
ダブル「よう.どうしても外国に逃げる気か.」
さゆり「うん.」
ダブル「なあんか危険が待ち受けてるって感じがするんだけどなあ.」
さゆり「いいの.もう元には戻れないから.」
さゆりはドアを閉め
さゆり「お陰で助かっちゃった.ありがと.バイバイ.」
歩くさゆりをダブルは尾行.さゆりが「QUESTION」に入り, バーテンに会うのを見届けた.バーテンはさゆりに誰にも話さなかったかどうか, 確認.その時,物音がしたのでバーテンはドアを開け,外を見回したが, 誰もいなかった.ダブルが川の柵につかまり,隠れたからだ.

S.S.C.のワゴンに乗ったアンクルはダブルと合流.ダブルはさゆりのことを話し, 逃がし屋のプロがいるらしい,と言った. アンクルはゴッドの指令も逃がし屋のことだと言った.

さゆりはバーテンに大丈夫かどうか確認.バーテンは金の在り処を確認. 金を隠してあるマンションの部屋の鍵をさゆりからバーテンは受け取った. その時,発信機がさゆりの尻から落ちてしまった.バーテンはさゆりに, オーストラリアで結婚しようと言っていたらしい.さゆりは素敵と大喜び. その時,発信機を踏んづけてしまった.
アイリス「切れたわ.」
抱き合うさゆりとバーテン.その頃, ダブルはコンピュータの画面にバーテンの写真を映し出した.
ダブル「内海秀人.表向きはバーQUESTIONのオーナー.」
アンクルは内海のことを知っていた.
アンクル「こいつはなあ,元ある過激屋の幹部だ. 二年前にセクトを除名されてる.」
ダブル「そのとおり.除名された理由は, 資金回収に疑惑を持たれてと(ゴッドからの資料に)書いてある. セクトの金横領したんじゃねえか.」
アンクル「それだけじゃない.こいつは過激派とは無関係のとこで, 殺しや強奪をやってる.除名された後は, 地下へ潜って鳴りを潜めてる筈なんだがな.」
スポットは,ばっちりゴッド指令と一致する, 内海秀人は間違いなく逃がし屋の一味だ,と言った. アンクルも,犯罪者の足取りが横浜でぷっつり切れている,と言った. それを聞いたダブルは大笑い.
ダブル「いやあ,俺,遊んでるように見えて,ちゃんと仕事してんだろ. な.ゴッドに報告しとけよ.」
冷ややかな眼でスポットとアンクルはダブルを見た.
アイリス「偶然.怪我の功名ってとこじゃないの?」
ダブルはさゆりのことを心配.
アンクル「結構かわいい娘だったらしいよ.」
アンクルはダブルの胸を叩いた.他意があるかどうかは定かではない. さゆりのことを色々と説明するダブルの話を,一同呆れて聞いていた.

夜の横浜.QUESTIONにアイリスがやってきた.アイリスは有田から聞いたといい, 逃がしてくれと頼んだ.アイリスは札束を見せた.それを見た内海の態度が一変. そこへ刑事に扮したアンクルとスポットがやってきた.アイリスは奥に隠れた. アンクルとスポットは女が来なかったかと聞いた.「金貸しに色仕掛けで迫って, 5億と言う巨額の現金を盗んだんだよ.」とスポットは説明. そしてアンクルとスポットは去って行った.

内海はアイリスをオリエンタルホテルへ連れて行った.
アンクル「バーからホテルへ.なるほど.二段構えになってるってわけか.」
ダブル「しかし,どう見ても化け物屋敷だな,あのホテルは.」
内海はアイリスを特別な部屋へ連れて行くように言った. アイリスはフロントに盗聴機を仕掛けた. 女主人は儲けが増えるとほくそえんだ. 内海はルーム係の早川にアイリスの始末を指示. その間に内海と女主人はさゆりの金を取りに行くことにした. ダブルはスポットに内海達を尾行させ,自分とアンクルはホテルへ忍び込んだ.

アイリスは早川に首を締められていた.そこへダブルとアンクルが登場. ダブルはチョップしたがびくともしない.そこで脇の下をくすぐると, 早川は思わず笑ってしまい,アイリスから手を離した.
アンクル「俺が相手だ.来い.」
廊下でアンクルと早川は戦ったが,アンクルは早川の敵ではなかった. いつも自分がやっているように,アンクルは早川に投げ飛ばされた. ダブルとアイリスはアンクルが早川の相手をしている間にさゆりを探した. 平尾の死体を発見し,さゆりの死体も発見した.
アイリス「カージャックの女の子ね.酷い.これじゃ, 逃がし屋じゃなくて殺し屋よ.」
ダブルはスポットに無線を入れた.スポットは富士マンションにいた. 内海達は金を運び出したようだ.
ダブル「ハンギングだ.」
スポット「任しといて.」

リネン室で早川とアンクルが闘っているところへダブルが乱入した.
ダブル「アンクル.逃げ込んでいた奴らなあ,みんな, こいつに殺されてたんだ.」
アンクル「銀行の女の子もか.」
ダブル「ああ,そうだ.」
ダブルとアンクルは二人がかりで飛び掛ったが早川はびくともせず, 二人とも投げ飛ばされる始末.早川が鉄の棒を曲げるのを見て
アンクル「奴は人間じゃねえぞ.」
ダブル「モンスターだ.」
どうでもいい話だが,「超電子バイオマン」でストロング金剛さんが, モンスターと言う役をやっていた.閑話休題. 早川はアンクルが手に持つ石膏像もチョップで叩き割った.
ダブル「何でこっち来るんだよ.こっち来るなよ.あっちいけよ. 俺なんか口ばっかりの男だよ.強いのはあっち(アンクル).うわあ.」
その時,ダブルはハングガンのことを思い出し,懐から出した.
ダブル「何だよ.来いよ.怖いのか.ほら.来いって言ってんだよ.ほら.」
だがハングガンの効き目は全くなかった.逃げ回るダブル. アンクルは早川に消火器を噴射し,目潰し.早川が怯んだ隙に, ダブルとアンクルは鎖で早川をぐるぐる巻きにした. それでも早川は暴れまくり,鎖を切ってしまった. そして冷蔵庫を持ち上げてアンクルに迫ったが, 咄嗟にダブルが電球を叩き割り,早川の引きずる鎖に電流を流した. 早川の体に電流が流れ,早川の体の周りに青いギザギザの線が.これは効き, やっと早川は倒れた.
アンクル「ダブル,サンキュー.」
ダブルは得意になって笑い,電気の口を指差したが,自分に電流が流れてしまい, 体の周りに青いギザギザの線が.

内海と女主人が戻ってきた.フロントからスポットが顔を出した.
スポット「お待ちしておりました.」
内海と女主人はスポットに倒された.

ハンギング

やる気なさそうに漫画を見ていた元さん.「寿司元」に電話がかかってきた.
高田「はい,寿司元.愛さん(しばらく無言)ダメ,ダメ,ダメだよ.あのねえ, あたしだってねえ,生身の人間だからねえ,ああ毎回,毎回ねえ, 火あぶりされたりさあ,バーベキュー,冗談じゃないよ.ホントに. 川ん中落っこったりさあ,首切られたりさあ,傷つけられたりねえ, もう体持たないよ,そんなもん.(ここでアップに)やらないったら, やらないからねえ.え,愛してる? 5万円上乗せ? すぐ行く.待ってて,愛さん.」
懲りずに今回もまたモルモット小父さんは出かけるのであった.

内海「おい,何をしようって言うんだ.」
早川「ここはどこだ.」
なぜか早川は帽子を被らされていなかった.
ダブル「これからハンギングを始めるが,その前に前座がいるんだ.」
モルモット小父さん登場.
モルモット小父さん「どうしようってんだい.なめんな.」
スポット「いい芝居頼むぜ.」
ダブル「あの声聞くと興奮するな.」
アンクル「やりすぎないでね.」
ダブル「おい,こら.自白してもらおうか.ワイフに多額の保険金かけて, 殺したな.」
モルモット小父さん「知らねえよ.女房が死んで,保険金が転がり込んだのは, 俺が運が良かったからだけでい.よ,それよりよ,話し合わねえか. 5千万円で手打たねえか.」
ダブル「どこまできたねえ奴なんだ.よーし,5トンのコンクリートのおもりが, 頭の上に落下する.よーく見とけ.」
マネキンにくくりつけられたくいの上におもりが落ち,くいがめり込んだ. そしてマネキンも壊れてしまった.
ダブル「よーし,次はお前の番だ.」
モルモット小父さん「脅しに乗るかよー.なめんなよ.」
モルモット小父さんは本気で言っているのか,涙声だ. そして先程マネキンが置かれていた場所へモルモット小父さんは移動させられた.
モルモット小父さん「よせよ.おい,冗談だろ.おい,ホントにやる気かよ.」
ダブル「よーし,位置についたな.」
おもりが本当に落とされ,くいがめり込んでいった. モルモット小父さんは悲鳴をあげた.
モルモット小父さん「言うよ.言うよ.言うよー.」
ダブル「もう遅いんだよ.」
おもりはモルモット小父さんを直撃.モルモット小父さんの頭から血が流れた.
モルモット小父さん「あー,頭が割れたー.内部が壊れたー.」
またおもりが落ちた.
モルモット小父さん「首が胴体にめり込んだー.」
アンクル「さて,大変長らくお待たせしました.」
スポット「いよいよ,真打の番だぞ.」
ダブル「タイガーさん,頭割りがいありそうね. 今の奴みたくなりたくなかったら,自分の犯した罪を白状するんだ.」
早川「おい,待て.待ってくれえ.」
女「みんな喋るわ.」
内海「喋るな.これは罠だ.」
ダブル「じゃ,罠かどうか,5トンのおもりを諸君の頭に落とすよー.」
内海「喋る.喋るよ.」
女「あたしも言うわ.」
早川「逃がし屋のボスは元過激派の内海秀人だあ.」
女「逃げ込んでった犯罪者達をみんな殺して金を奪ったわ.全部内海の仕業よ.」
内海「何を言ってんだ.そそのかしたのはてめえじゃねえか.」
早川「銀行員の女を垂らしこんで,金を横領させたのも内海だあ.」
内海「殺したのはお前じゃないか.殺しはみんなこの男がやったんだ, この男が.」
女「悪いのはみんな内海よ.あたしはただ言われたままに動いただけ.」
そして内海達は警察に引き渡された. 新聞は「海外逃亡は 甘い罠, 逃がし屋は 殺し屋だった!」 「四億五千万横領の 陰の主人公は 元過激派!」 「バーとホテルを 根城に 狡猾な 殺し屋組織壊滅」と報じた.

事件解決して

頭に包帯を巻き,首にギブスをつけたモルモット小父さんは
モルモット小父さん「頭に当てないと約束したのに, ガーン,ガーン,2回も当ててさあ,まだズキズキするよ.あ,いてて,いて. そういやあ,俺の両親もいてえ,いてえ,と言って死んでったっけなあ.」
アイリス「元さんの親父さん,モルモット小父さんだったの?」
モルモット小父さん「そう.親子二代.情けねえなあ.」
この驚愕の事実(?)を聞き
アイリス「可哀相な元さん.」
アイリスはモルモット小父さんの頭を抱きしめた. 喜んだモルモット小父さんはアイリスの胸を触り
アイリス「調子乗るんじゃないよ.」
モルモット小父さんは頭を叩かれてしまった.

ギャラが分配された.
ダブル「そこで皆さんに提案があります.よろしいですか. 豚珍軒ラーメンの大盛を3分以内で食べ終わりますと,これがなんとタダ. しかし,これが食べ終えることができないと,皆さんから1万円ずつ頂くと言う, (ダブル,ドアップになる)豚珍軒スペシャルラーメンのオーナーとして, 皆さんにこんな企画を考えてみました.どうで…」
気がつくと,誰もいなくなっていた.
ダブル「いつだって,ああなんだから.もう,頭きた.」
ダブルはギャラの封筒を机に叩きつけ,椅子に力を込めて座った. その時,ズボンの尻が破れてしまった.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp