第三回

臓器密売組織を叩き潰す.
若い身体から内臓が奪われる!

脚本:田上雄 監督:前田陽一

大槻工業が作業をしている工事現場に救急車が駆けつけた. 工員が作動中のクレーンに頭を打たれたのだ. 救急隊員は一刻も早く運ばないと命が危ないといい, 工員を運び出した.だが,その直後に別の救急車がやってきた. 怪我人はどこですと聞く救急隊員に工員は怪訝な顔. 実は先ほどやって来た救急車は偽物だったのだ. それを現場監督(南城竜也)が見ていた.

調査開始

さてサファリが青山で客を拾った.客は2ドアの車だったので珍しがっていた. そこへ無線連絡が
ジャッキーの声「1号車,1号車,業務連絡.」
サファリ「はい,こちら1号車.」
ジャッキー「虎の子誕生の兆候あり.至急,ゴッドのお宅まで.」
サファリ「了解.(客に向かって)あのう,すいません.女房が産気づきまして.」
物凄い理由でサファリは客を降ろし,タクシーを拾ってやり, 客をタクシーに乗せてから,自分はゴッドの屋敷へ直行した.

ちょうどゴッドは食事を開始するところだった.
ゴッド「いいところに来た.昼飯,一緒にどうかね?」
サファリ「結構です.」
ゴッド「遠慮はいらんよ.各地の名産が取り揃えてある.」
サファリ「どうせ,めざしか蒟蒻でしょう.」
そこへ?女がご馳走を持ってきた.
?女「お待たせいたしました.ストラスブール産のフォアグラでございます.」
?女はフォアグラの皿をゴッドの前に置いた.続けて?女がメニューを紹介.
?女「本日のメニューはお後,カスピ海のキャビア,エーゲ海の舌平目, それに松阪牛のステーキでございます.」
サファリは食事を断ったことを後悔した.念のためゴッドが確認した.
ゴッド「ホントにいいのかね?」
サファリ「は,はあ.結構です.」
サファリの負け惜しみに
ゴッド「そりゃ残念だなあ.いや私はこのガチョウの肝臓が大好物でねえ, 世界中に色々うまいものはあるが,このフォアグラに勝るものはあるまいなあ.」
そう言ってゴッドはフォアグラを食べ始めた.
ゴッド「うーん.」
サファリはよだれを飲み込んだ.ここでゴッドは話題を変えた.
ゴッド「最近ねえ,救急車を使った誘拐事件が頻発しとるんだ.」
サファリ「救急車を?」
ゴッド「うん.もちろん,偽物だがね. これがどういうわけか本物よりも速く到着して事故の被害者を連れ去ってしまう. まことに鮮やかな手口なんだ.」
サファリ「その被害者というのは?」
ゴッド「栗原君,あれを.」
ゴッドは?女に命じてサファリに写真を渡させた. 写真には冒頭の作業員のものも含まれていた.

さてある病院で冒頭の作業員が検査を受けていた. 検査はCTスキャンなども使われた本格的なものだった.
女医「緊急の収容患者第5号.年齢28歳.職業工事現場作業員.血液型RH+. 血沈速度7.薬物及びアルコールによる中毒症状は認められず.肝臓異常なし. 腎臓異常なし.心臓異常なし.」

一方,サファリはアジトで指令を説明した.プロのダイバー,溶接工, 大学の野球部員,消防官,そして工事作業員が被害者. 職業と出身地に共通点はない. しかし全員20代でタフな体を持っているという共通点があった. 今のところ本人からの連絡及び犯人側からの家族への接触は一切なかった. つまり営利誘拐の線は薄いのだ.偽物の救急車を仕立てているので, かなり大きな組織が動いているのは確かなのだが,目的がわからない. まるで事故を予測したかのように, 偽物の救急車が本物よりも速く到着しているのが味噌かもしれない. 目撃者がいるのは作業員の事件とプロのダイバーの事件だけ. 警察は本人の不注意によるものと断定したらしいが, もう一度洗い直してみようとサファリは言った.

早速例の工事現場へオショウがやって来た.オショウは事故に遭った 中条こういちの父親と名乗り,現場監督の立花(南城竜也)に話を聞いた. 中条は動いているクレーンの下に飛び出して事故に遭ったと聞いたと, オショウは話し,それは本当かと立花に聞いた.立花はそうだと答えた.
オショウ「いや親の口からこういうの言うのなんでもおかしいんですけどねえ. あの子はがきん時から村で一番逃げ足は速いし,身は軽いしねえ. そったら事故起こすはずねえんですよー. こら誰かこのう故意に…いや誰かっちゅうより, あんたがわざわざ倅にクレーンをぶつけたんでねえの?」
立花は血相を変えて否定した.
立花「馬鹿な! なんだって俺がそんなことを?」
オショウ「理由は何ぼでもあるべ.女の恨みとか,誰かに頼まれたとか.」
なおも立花は怒り狂った.
立花「いい加減にしてくださいよ. 変な言いがかりつけると名誉毀損で訴えますよ.」
オショウ「おお,やってみろ. 俺の方だっておめえの証拠つかんで逆におめえ訴えてやっからな.」
オショウはそう言って去って行った.

ダイバーのかつらぎの事件はジャッキーが聞き込んだ.このとき, 一瞬だけだったがジャッキーは水着姿だ.ジャッキーの聞き込みによると, かつらぎはモーターボートから転落してスクリューに巻き込まれたらしい. 酸素ボンベをつけようとして足を滑らしたらしい. それを聞いたサファリはプロのダイバーらしくないドジを踏んだものだと言った. ジャッキーはボートを運転していた人がそう証言したと聞き込んでいた. 他のダイバーは水の中にいて気がつかず, ボートを運転していた人だけが唯一の目撃者だという. その男が突き落とした可能性もある.だがその男は今アメリカにいるという. 前日にツアーに出発して来月にならないと帰ってこないのだ. 残る線は作業員の事件だけだ.

さて立花をクレイが尾行した.そして屋台で飲む立花にクレイが接触した. クレイはタバコの火を立花につけてもらい,お礼にタバコを立花にやった. 立花は渋谷へ行くという. そこでクレイは自分のタクシーで送ってやることにした. 立花が向かったところは「ローンズクロー」というサラ金. 立花は昼間の件を報告に来たのだ.早速クレイが盗聴開始. サラ金の社長の中野(成瀬正)は「医療法人 静風会病院」へ電話した. 電話には篠田が出た.中野は中条の父親のデータが欲しいというのだ. その結果は
中野「中条の父親は十年も前に死んでるそうだ.」
驚く立花.
立花「それじゃあ,俺を訪ねてきたのは?」
中野「偽者だよ.何者かは知らんがお前に釜掛けたんだ.」
そのとき,中野は立花が持つタバコの箱を調べてみた. 中には盗聴機が入っていた.
クレイ「あれ,故障かなあ.ジャッキーの奴,安物持たせやがってよう. なんだあ,いったい.」
そこへ
中野「てめえだな,このおもちゃ仕掛けたのは.」
上から恐いお兄さんが何人もやって来た.
クレイ「いーっけない.」
クレイは階段を下りようとしたが下からも恐いお兄さん達がやってきた.
クレイ「そうかい.そうかい.そんなにお前達,痛い目みてえのかよ.」
だがクレイの顔に拳銃が突きつけられてしまった.

その頃, タイガーキャブではジャッキーがクレイから連絡がないので心配していた. だがオショウもサファリも心配していなかった. 1時間以上連絡がないと位置を報せる装置を2号車に取り付けておいたからだ. この装置により,クレイが渋谷区桜ヶ丘125番地にいることがわかった. その頃,クレイはしこたま殴られていた.
中野「おい.誰に頼まれた.」
クレイ「誰にも.盗聴が趣味なんですよ.」
この答えに中野達が納得するはずもなく, クレイは「しけたパンチ」を何発も受けた.そこへサファリがやってきた. まずクレイの車を発見.その頃
部下「しぶといガキだあ.もう一度やりますか?」
中野「いや,病院へ連れて行け.」
部下「病院?」
中野「例の病院だよ.あそこなら口を割る薬があるはずだ.」
部下「なあるほど.おう.目,覚まさせろ.」
クレイは水を掛けられて起された.サファリが階段から様子を伺っている所へ, クレイが中野の部下達に連れられてやってきた. サファリはサンダーブロウをぶっ放し, 中野の部下達がむせている間にクレイを救出した. ちなみに弾の中身は「目潰しの唐辛子500g.」

茶室でゴッドが茶を立てていた.
ゴッド「で,何かわかったかね.」
縁側に座っていたサファリが言う.
サファリ「ローンズクローは支援組織です.黒幕は元総会屋の緑川けんぞう.」
ゴッド「緑川けんぞうか.は.阿漕な男だ.」
サファリ「ご存知なんですか?」
ゴッドは自分で立てた茶を飲んだ.
ゴッド「何度か煮え湯を飲まされたよ. そういえば商法改正のときに引退したと聞いていたが.」
サファリ「表向きはねえ.裏では手広く金集めをしているそうです.」
ゴッド「ああ.そんなこったろうと思ったよ.ああいう手合いは死ぬまで 生臭さが取れんもんなんだ.」
ゴッドはまた茶を飲んだ.

その頃.緑川(江見俊太郎)は中野から報告を受けていた. 緑川は渋谷の店を閉鎖し, 弱みになりそうな人間関係を全て始末することを指示した.その頃, オショウは現場監督の立花一夫と妻の悦子(黒田福美)の住む, 代々木八幡にあるマンションを訪れた. オショウは財務省調査局小口金融調査担当と称して悦子と会った. 一夫はローンズクローから150万円借りていたのだ. 一夫達は一時は心中まで考えたが,もう全額返済したから大丈夫だという. 驚くオショウ.1週間前に建設会社に頼み込んで返してもらったというのだ. オショウはそれが事故の直前だということに気がついた. そこへ一夫が帰ってきた.慌ててオショウは顔を隠して帰ろうとしたが, 一夫にはばれてしまった.一夫は外でオショウを問い詰めた. オショウは一夫の味方だと答えたが, 一夫はオショウが中条の父親だと嘘を述べたことを証拠に信用しなかった. オショウは借金返済の理由で嘘を言ったことを盾に開き直った. オショウは警告した.一味は自分の身が危なくなったら誰でも始末すると. オショウはタイガーキャブの電話番号を書いたタクシーカードを渡し, 去って行った.なんとその会話を悦子も聞いていた. 悦子はお金を借りるように頼んだことを悔やんだ. さらに悦子はタクシーカードを握り締め, 思い切ってあの人(オショウのこと)に連絡しようと言ったが, 一夫はほっといてくれと言って酒を飲むのであった.

さてタイガーキャブに前身黒ずくめのスーツを着て黒い帽子を被り, バイオリンケースを持った男がやってきた. 1階の事務所で弁当を食べていたサファリ達4人に, 男はバイオリンケースの先を向けた.中に銃が入っているかもしれない. 驚いて立ち上がる4人.が,男の正体は?女.4人はホッとした.?女は帽子を脱ぎ, つけひげを取った.
?女「ギャラと経費をお届けにあがりました.」
?女はバイオリンケースを開けた.中には札束が入っていた.
オショウ「は,は,は,は.そりゃどうも.しかし,なんでまたそんな格好で?」
?女「いつも女の姿で参りますとご近所に怪しまれますでしょ.」
オショウ「それで男装で来たんですか?」
?女「この方が目立たないと思いまして.失礼致しました.」
オショウ「は,どうも.」
?女「よろしく.」
?女はそう言って帽子を被り,去って行った.?女を見送りながら
オショウ「かえって目立つぜ,あれ.」
ジャッキー「ちょーっと感覚疑っちゃうわよね.まるでカルメンね.」
オショウ「なんだ,そのカルメンってのは?」
ジャッキー「いるじゃない.七変化する動物.」
オショウ「あれはカメレオンでしょうが.」
クレイ「ゴッドよりの使者,カメレオンおばさんか.」
オショウは札束を見て言った.
オショウ「これ,いつもより少ねえんじゃないかなあ.え.」
サファリ「オショウ!」
オショウ「あ,見てた?」
オショウはピンハネしようとしてたのだ.

さて緑川から偉そうな紳士のところに電話があった. その晩に内密で話をしたいと言うのだ.緑川と紳士はあるクラブで密会した. 早速ジャッキーが近づいた.紳士は肝臓を悪くしてドクターストップがかかり, 酒を禁じられていた.緑川は紳士に, 自分が理事を勤める病院へ入院すれば肝臓を治せると言った. しかも20代の状態にまで戻せるという. 現に四星商事の社長や竹屋デパートの会長が入院して若返ったという. 紳士は乗り気になり,その方法を聞いたが,緑川は話さず, 実際にその見学してはどうかと答えた.紳士は翌日の午前中が空いていると言う. その会話をジャッキーはしっかり聞いていた.

ついに一夫はタイガーキャブへ行くことにした. だがマンションを出た一夫は撃たれてしまった.その頃,ジャッキーは, 翌日に西尾会長を緑川が病院へ連れて行くことにしたことを報告した. そこへ悦子から電話が入った. これにより,ハングマンは一夫が撃たれた事を知った.

翌日.医療法人静風会病院へ緑川は西尾を連れて行った. 緑川は外科部長をつとめる松島という女医を西尾に紹介. そこへ医者に扮装したサファリと患者に扮装し, 車椅子に乗ったクレイがぶつかってきた.気をつけなさい,と怒る松島. しかし,西尾に盗聴機が仕掛けられたことには気がつかなかった. 裸で眠る若者を見て驚く西尾.
松島「ご心配なく.死体じゃありませんから. 全員薬品で昏睡状態を保ってるんです. こうしておけばいつでも好きなときに新鮮な臓器を摘出できます.」
西尾「生態から取り出した臓器を移植するのか?」
緑川はうなずいた.
緑川「さすがは会長.飲み込みがお速いですなあ.その通りです. あなたの肝臓も,ここにいる若者の一番生きのいいのと, お取替えして差し上げますよ.」
松島「よろしかったら野球の選手のでも. 死体から摘出した臓器は鮮度が落ちるばかりではなく, 思わぬ病原菌が潜んでる場合があります.やはり生のままで使うのが一番です.」
これを聞いたサファリは怒った.
サファリ「これが医者の言う言葉か.」
クレイ「まるで肉屋か魚屋の台詞だぜ.」
別室で会話が続けられた.
西尾「しかし思い切ったことを考えたものだなあ.」
松島「機密保持には万全の体制を敷いております. その分,お値段の方ははりますけど.」
西尾「うん.」
緑川「無論,一般の患者には手が出ませんが, 政界や財界の方々にとっては妥当なお値段ですよ.」
西尾「いやあ,金の問題じゃない. 金で買えないと思った若さが金で買えるとなればなあ.」
緑川「そういうことです.」
西尾「うん.」
松島「では手術をなさいますか?」
西尾「うん.お頼みしましょうか.」
松島「承知しました.では早速契約書をお作り致します.」
西尾「うん.」
クレイの顔は怒りに燃え,サファリは力を込めて盗聴機のスイッチを切った. そして二人はそれぞれの車に乗った.
サファリ「緊急指令トラトラトラ.」
そういえば,サファリがこの台詞を言うのははじめてだ. オショウも指令を受けた.タイガーキャブの車は産業ロボットの操作により, 緑ナンバーから白ナンバーに変えられ,ボンネットから虎のシールがはがされ, 虎のエンブレムが屋根からはずされ,色も塗り替えられた. そしてハングマンは出動した.それにしてもこのネタ,どこかで見たような気がするぞ.

ハンギング

競馬中継を見ているローンズクローのお兄さん達にクレイが声を掛けた.
クレイ「1-6で決まりだね.」
恐いお兄さん達は振り返った.
クレイ「この前はどうも.リターンマッチをお願いします.」
クレイは見事,リターンマッチに勝利した.

さて一味の偽救急車の前にサファリの車が割り込んだ. そして煙幕が車から噴射され,偽救急隊員は救急車を止めざるを得なかった. 煙に蒸せる偽救急隊員達にサンダーブロウがぶっ放され, 偽救急隊員達の顔は真っ黒に.

病院では緑川と松島がほくそ笑んでいた.抱き合う二人の元へ救急隊員に扮した サファリとオショウが登場.松島と緑川は眠り薬をかがされ,眠ってしまった. だがオショウも眠り薬を嗅いでしまった.

立花一夫の遺影を前に悦子は呆然としていた.そこへ手紙が投げ込まれた. 悦子は手紙を読んだ.
サファリの声「あなたを苦しめ,ご主人の命を奪った悪党共のハンギング・ パーティを開催します.是非ご出席下さい.」
日時は10月17日金曜日の午後2時から.場所は中央区築地3丁目の工事現場. つまり,冒頭の事件の起きた場所だ.

さて悪党達は両手を縛られ,よく病院に置かれているベッドに寝かされていた. 上から回転鋸が迫る.
サファリ「では,これから手術を行なう.その電動鋸が下がっていって, 諸君の体に触れたら最後,頭蓋骨も心臓も肝臓も細切れだぞ.」
中野「会長.」
緑川「騒ぐな.どうせ,ただの脅しだ.奴らに人を殺せるわけがない.」
とは言うものの鋸はどんどん下へと下がっていく. 悪党達は恐怖で叫び声を上げた.
サファリ「死にたくなければ君達のやったことを洗いざらい喋るんだな.」
中野「ああ.喋る.喋るからやめてくれえ.ああ.な,な,何でも喋るー.」
緑川「やめろ,中野.黙らんか.」
だが松島が喋り始めた.
松島「みんな会長のアイデアよ.会長の責任だわ. 会長に命令されてやったのよ.」
中野「何を言うか,えいこ.」
クレイがスイッチを押した. 実は悪党達は築地の工事現場に置かれた小屋の中にいたのだ. 悪党達の叫び声はスピーカーで外へ流された.
緑川「生体から臓器を取り出そうと言い出したのはお前じゃないか.」
松島「違う.そうじゃない.あたしは医学の理想を話しただけよ. 実行に移す気なんかなかったわよー.」
緑川「何を言うか,えいこ.元々言い出したのはお前じゃないか.」
中野は何にも喋ってないぞうと思うまもなく
中野「お,俺だって.うぉー. 私だって会長に命令されたから事故を偽装する工作, 本当はやりたくなかったんだあ.」
緑川「黙れ.余計なことを言うな.この裏切り者めが.」
中野「だってそうじゃないか.あんたのせいだ.」
と言った瞬間,壁が上がり始め,鋸もあげられた.悪党達は野次馬にさらされ, 悦子もその姿を見た.無線でハングマンが話し合う.
オショウ「どうだ?」
クレイ「そろそろやりますか?」
サファリ「ギルティー.」
ショベルカーが動くのが見えたので野次馬は悪党達から離れた. そして悪党達にショベルカーから水が大量に掛けられた. パトカーと本物の救急車がやってきた.

ゴッドはサファリから電話を受けた.
ゴッド「そうか.生体から臓器をな.うーん,酷いことをするものだ.ん, とにかくご苦労さん.今日はゆっくり休みたまえ.うん.」
ゴッドは電話を切った.
ゴッド「今日のご馳走は何かね?」
?女「御好評につき,フォアグラをたくさん揃えてみました.」
並べられたフォアグラの数々.ゴッドはうんざりして言った.
ゴッド「肝臓は行かん.肝臓は行かんぞ.」
?女「は?」
ゴッド「速くさげなさい.」
?女「はい,ただいま.」
料理を下げながら?女はこう呟いた.
?女「どうなさったのかしら.あれほど,お好きだったのに.」
その頃,ハングマンは青山の通りを走っていた.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp