2002年9月4日

「太陽にほえろ!」第255話「本日多忙」

脚本は杉村のぼると小川英.監督は木下亮.

ある晴れた日.七曲署にみんなが出勤してきた.
殿下「こんなのんびりした朝なんて珍しいですね.」
ゴリさん「ああ,いい天気だよ.ピクニックでも行きたいなあ.」
そこへボス登場.
ボス「本日は開店休業.結構,結構.あ,長さんは?」
殿下「ええ,未だですねえ.」
ボス「いつも早い長さん,珍しいなあ.」
そこへ結婚した長さんの娘良子から電話が.殿下が出た. 今日は長さんの23年目の結婚記念日だが,長さんが忘れているといけないので, それを長さんに伝えてくれと言うのだ.
ボス「へえ,今日は長さんの結婚記念日か.」
こんな日に遅刻なんて,冷やかしてやりましょうね,と皆が言っていると電話が. これが多忙な日の始まりだった.通報された順番に書いていくと次の通り.

  1. 長さん,落ちてきた看板に当たって頭に怪我
    出勤途中の長さんの頭に雑居ビルについていた看板が落ちてきてしまい, 長さんは頭に怪我を負ってしまった.長さんはそのまま半ば強制的に入院. 看板の下のボルト2つが壊れており, ボルトもナットも上の支柱に残っていたが, 上の二つは奇麗にボルトもナットも無くなっていた. 現場からはボルトとナットが見つからず,怨恨による犯行と思われた. 長さんは出勤しようとしたが康江と俊一に止められ,断念. 長さんに恨みを持つ者として前科を持つ三人の男が浮上. トラック運転手の久保は九州へ言った事が判明. 広田はボンが聞き込みに行き, もう一人の畑中は山さんが居場所を聞きこんだ後,ゴリさんが張り込み. 広田はその日の朝は恋人の吉村けいこと一緒だった事が判明したが, 職場に広田が前科者である事がばれてしまった.夜になり, 子供が前日の夕方にボルトを拾っていた事が判明. 実は前日の夕方にビル風によってボルトの山が磨り減り, ボルトが外れてしまったのだ.という事は, たまたま長さんが通りかかった時に看板がバランスを崩したに違いない. ボンは広田にあれは事故だったと報せに行ったが, ボンが聞き込みに行った為に馘になってしまった広田は怒り狂った. 丁度その頃,長さんの頭にどこも異状がない事が判明. 事故だとボスからしらされた長さんは, 妻の康江に結婚記念日の事を言ってから七曲署へ顔を出した.
  2. チンピラ同士の喧嘩
    長さんが怪我を負ったと言う報せが入った直後, 矢追町のガード下でチンピラが喧嘩したと言う報せが. ゴリさんとボンがそっちへ向かう事になった.事件はすぐに解決. ゴリさんはボンに取調べを押し付け,長さんが怪我した現場へ直行.
    ボン「待ってくださいよ,ゴリさん.酷いなあ,自分だけさっさと.」
  3. 500万円入りの革鞄紛失
    久保に関する聞き込みの結果をボスに報告しようと, 公衆電話ボックスに来た殿下は男とすれ違った. そして殿下が電話を掛けようとした瞬間, 電話ボックスに男(橋爪功)がやって来て, 黒い500万円入りの革鞄を置き忘れたと大騒ぎ.電話ボックスに革鞄は無く, その男笠原は大慌て. 今日中に銀行に納めないと手形が不渡りになってしまう.仕方無く, 殿下は公衆電話ボックスで入れ違いになった男を必死に探し, 夕方になってやっと男の居場所を突き止めた. しかし肝腎の革鞄はその男が持っていたわけではなかった. 実は笠原がタクシーの中に置き忘れており, 革鞄は既に笠原の手に戻っていた.嬉しさのあまり, 笠原は警察に報せるのをすっかり忘れていたのだ…
  4. 子供を置き去りにして母親蒸発
    山さんは聞き込みの途中, 公園で兄弟二人が置き去りになっているのを発見.放っては置けず, 母親を探し回った.アパートの管理人(和久井節緒)に話を聞く等, あちこちを聞き回ったためにさすがの山さんも根をあげてしまい, 応援を頼んだ.そこで猟銃乱射事件の取調べを終えたボンが合流. 夜になって母親が見つかった.だが山さんの気は晴れなかった. 母親は子育てに疲れており,それが原因で子供を置き去りにしたからだ.
  5. 猟銃乱射
    男(蟹江敬三)がビルに篭城し,猟銃を乱射.ゴリさんとボンが現場に急行. 事件はすぐに片付いたが
    ゴリさん「あ,ボン.俺,また張り込みに戻るぞ.」
    ボン「え,じゃ,また僕が取り調べるんですか? ねえ,ゴリさん.」

ゴリさん「今日一日,一体何したんですかね,俺達?」
ボン「本当ですよ.汗水流して走り回って…」
殿下「そういえば,どれも結局無駄骨だった訳だ.」
ボン「無駄骨ならまだいいですよ.そのために広田を傷つけて,憎まれて.」
山さん「ボン.」
ボン「は.」
山さん「それが俺達の仕事なんだ.」
ボン「は.」
そこへ長さん登場.
山さん「良かったんだよ,これで.長さん,こうして何でもなかったし, 犯人もこさえずに済んだんだからな.」
ゴリさん「しかしですねえ,我々は一日中,あっち引っ張られ, こっち引っ張られ,縦横無尽に動いただけじゃないですか.ボス, これだけは愚痴言うまいと頑張ってきたんですがねえ.」
骨折り損のくたびれもうけに終わって憤るゴリさんにボスはこう言った.
ボス「手不足で転手古舞だって事は俺もわかってる.実はな, 本庁から連絡があって,来週一人新任の刑事が来る事が決まった.」
皆,どんな刑事ですか,とあれこれ想像するのだった. それにしてもなぜボスは顎鬚のついている仕草をしたのだろうか? ちなみに部屋を出て行こうとしたボスが言った最後の言葉は
ボス「おい,みんな,帰んないの?」

と言う訳で来週はロッキーこと岩城創刑事が着任します.

「2002年9月」へ 「テレビ鑑賞記」へ 「私の好きなテレビ番組」へ 「touheiのホームページ」へ戻る.


東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp