2001年12月13日

「必殺仕業人」第2話「あんたこの仕業をどう思う」

脚本は田上雄.監督は松本明.メインゲストは津川雅彦. 冒頭,牢を出るのを嫌がる銀次と一緒に一人の男(石山雄大)がお解放しになった. その男喜久三は元は浅草の芸人で手裏剣を投げる芸を見せていたが, ある時にその芸が失敗して芸人の鑑札を取られ, 挙句の果てには盗みを働いてお縄になったのだ. 喜久三が家に戻ってくると女房のお光が, 借金の片に連れ出されるところに出くわした. 女房を返して欲しければ10両払えという.

やいと屋は田島屋(津川雅彦)の祝言に呼ばれていた. 田島屋の奥方がやいと屋の常連客だったからだ.そこにはお光がいた. そこへ田島屋の大旦那大和屋(有馬昌彦)がやって来た. 田島屋は大和屋から娘をもらって暖簾分けしていた油問屋だが, 大和屋と田島屋は公儀御用達の座を巡って争っていた. 大和屋が帰った後,田島屋が与力大村(今井健二)と話していると, 喜久三が田島屋を狙って手裏剣を投げた.だが狙いは外れ, 手裏剣は田島屋の女房おまつに当たってしまった.

せんとりつが街を歩いていると田島屋の葬儀に出くわした. 葬式饅頭を投げるかもしれない,と聞いたせんとりつは, 「近頃甘いものも食べておりませんし.」と葬儀に顔を出すことにした. せんとりつは号泣する田島屋にもらい泣き. 家でも主水に田島屋が妻を思って泣く様子をせんとりつから話され, 怪訝な顔.とりあえず主水は部屋の借主が見つかったことをせんに報告. 借主はある回船問屋の妾お澄(二本柳敏衣)だった.世間体がと渋るせんだったが, 回船問屋なので船に乗ると二,三ヶ月は帰ってこないことや,家賃をもらい, さらに敷金ももらってあると聞くと態度が一変. 世間様では礼金をもらうのが相場と言って主水にもらってくるように言った. 主水が出た隙にせんとりつは葬式饅頭をほおばるのであった.

喜久三は与力の手によって捕まってしまった.主水は与力大村に呼び出され, 喜久三を牢屋敷へ護送することを命じられた. さらに与力は大和屋を奉行所に呼び出し, 喜久三を雇ったのはお前だろうと言った. 公儀御用達を義理の親子同士で争っているので喜久三を雇ったと与力は言った. 大和屋は否定.だが「証人」がいた.

喜久三は入牢してたった三日で死罪になった.大村の差し金だ. さらに大和屋は閉門になった.首を斬られる前, 喜久三は「約束が違う!」と大村に向かって叫んだ. 田島屋も死罪になると喜久三は約束していたのだ.

お光が遺書を残し,首を吊っているところへ主水がやってきた. 間一髪,主水はお光を助け出した.大村は喜久三を逃がす約束になっていたのだ. 主水はこれを仕事にすることにした.

剣之介が皿回しの芸を見せているところへ, 岡引が真野森之助の手配書を貼りにやってきた. 動揺した剣之介は皿を落として割ってしまったが, 顔を白く塗っていた為岡引は剣之介が森之助だと気がつかず,大笑い. 剣之介はなおも皿を回そうとしたが全く回せず,客も大笑い. 怒った剣之介は竹光を抜いて威嚇した.

主水は喜久三の事件のことを仲間に話した.喜久三の本当の雇い主は田島屋で, 裏には南町奉行所の吟味方与力大村がついていた. 証人がいるという話だろうという剣之介.早速, やいと屋が「証人」の女に近づき,田島屋に雇われて証言したことを聞き出した.

田島屋が空手の稽古をしているところへ大村がやってきた. 田島屋は瓦を割り,動くサンドバッグ(にしか見えない)を避けながら, 大村に金を渡した.大村と田島屋はぐるだった. 田島屋は公儀御用達になるために大村と組んで今度の事件を仕組んだのだ. それを捨三が見ていた.裏は取れた.早速仕事だ.

主水の屋敷にお澄が引っ越してきた.人足が荷物を運び込むのを見ながら, 主水は偉いことになるぞと嫌な予感がしていた. やいと屋は無料でお灸の治療をした.

剣之介が酒を買って帰ってきた.仕事が入ったからだ. 一緒について行くとお歌は言った.剣之介は拒んだが,邪魔はしないから, とお歌は言うのであった.

相変わらずやいと屋は占い帖を見て女難の卦があることを気にしていた.

田島屋が新しい妻を迎えた.妻になったのは偽証をしたおゆうだ. 主水達は床入りの時を狙うことにした.お歌が現れたのを見て主水達は呆れた. だが
剣之介「死ぬ時は一緒だ.」
しかも剣之介は刀を使わないという.やいと屋は呆れたが, 主水はやらせてみることにした.

やいと屋は風呂場でおゆうを始末した.胸に鍼を刺すやいと屋. おゆうはぶるぶると震えて息絶えた. 田島屋は布団で腕立て伏せをしながらおゆうを待っていた. だが剣之介に髻を切られた.田島屋の叫び声を聞いた大村は, 「始まったな.」と覗こうとした.空手の猛者の田島屋に剣之介は劣勢だ. 覗こうとする大村に主水が声を掛けた.
主水「大村さん.田島屋も好きですな.」
大村は呆気なく主水に刺し殺された.剣之介は田島屋に持ち上げられた. そこへお歌が現れた.田島屋がお歌に気を取られた隙をつき, 剣之介は田島屋を絞殺.部屋に入って来たのに,ただ黙ってみていた主水に, お歌は文句を言ったが
主水「銭払ってるんだ.やるだけのことはやってもらう.」

翌日.島忠助から主水は大村,田島屋,田島屋の新妻が殺された事件を聞いた. そして銀次も牢に帰ってくるのであった.

「影同心II」第24話「そして影は去った!!」

脚本は高橋稔.監督は黒田義之. 故印玄さんが 「70’sテレビ時代劇グラフィティー 印玄のホームページ」の中で

で最終回は,悪徳同心松永(嵐圭史)と山崎屋(多々良純) が無実の貧乏人を金持ち商人の身代わりに使うというお話. さらにその背後には酒井駿河守(岸田森)という大物が控えていて…

あまり目立たない人が急に脚光を浴びると危ないというジンクス通り, 松永一味の拷問の末,平七が留吉を庇って惨殺されてしまう.

と書かれている.機会があったら見てください. なお平七と留吉は別々に捕まります. 留吉は松永と山崎屋が密談しているのを立ち聞きしているところを捕まります. 平七は身代わりに使われた貧乏人から女房と子供の様子を見に来てくれと頼まれ, 見に行った帰りに捕まってしまいます.拷問にあった平七は何でも喋ると言い, 解放された隙をついて留吉を逃がします.代わりに平七が死んでしまうのです. 留吉は香泉寺に逃げ帰り,そのことを伝えます.山崎屋の三下を源八郎が斬り, 山崎屋に源八郎と香泉尼が乗り込みます.松永を留吉が殺すのですが, 殺し技はいつもの含み針ではなく,褌です.そして香泉尼は山崎屋を, 山崎屋の妻を源八郎が仕置.そして酒井駿河守も香泉尼に仕置されるのでした. 翌朝.三人は川原で平七を弔い,去って行くのでした. なんだかなんとなく終わってしまったという感じでした.

「大鉄人17」第33話「ニヤリ! タイガー地獄の微笑」

脚本は伊上勝.監督は若林幹.最終4部作の二回目. 今回以降の脚本を全て故伊上勝さんが書いています. ちなみに伊上さんは「ジャイアントロボ」の最終回も書いています.

バラモンの神に祈りを捧げるブラック・タイガーとブルージャガー, ピンクジャガー.だが不吉なことにバラモンの神の壁画が崩れ落ち, 蝋燭の火も消えてしまった.これを見たタイガーは自分の死期を悟った. タイガーはビッグエンゼルを破壊して最期を飾ろうと決意した. ブレインはタイガーの願いを聞き入れた. タイガーはレッドマフラー隊の関係者にビッグエンゼルの位置を「聞き」, 破壊するつもりだったのだ.そしてブレインもタイガーの死を予測していた.
ハスラー「あー,あー,はよう,死んじまえ!」

その頃,佐原教授はビッグエンゼルを完成させ,始動させていた. そしてブレイン党が動き始めたことを予測していた.無線傍受を防ぐため, レッドマフラー隊員がジープに乗って連絡に行こうとすると, ガンテツが登場し,ジープを止めた.ちょっと一騒動あった末に三郎が登場し, ガンテツの身元を保証した.ガンテツを乗せて又ジープを走らせて見ると, ガンテツがピンクジャガーの姿を発見.いつのまにか真後ろにブルージャガーが. いつのまにかピンクジャガーも登場. ガンテツはピンクジャガーとブルージャガーを追いかけていってしまった. 隊員がジープを走らせようとしたところへタイガーが登場. タイガーは隊員に催眠術をかけ,ビッグエンゼルの現在位置を聞き出した. 途中まで聞いたところで剣持が登場.隊員の催眠が解けてしまった. タイガーは潔く降参.三郎はブレイン党の情報をワンセブンに渡し, 探ってもらうことにした.

タイガーを連行する剣持隊に連絡が入った.異常物体が接近しているというのだ. さらに目の前に岩に覆われた硬い物体が.剣持達は爆弾で爆破することにした. ちょうどその頃,ワンセブンはブレイン党の情報を解析していた. 硬い岩で覆われている物があるというのだ.一方, 剣持達が破壊した岩の中からゴールドネッシーが登場. タイガーはそれを盾に釈放を求めたが,そこへワンセブン登場. ピンクジャガーとブルージャガーもブレイン党員を引き連れて登場した. 仕方なく剣持達はタイガーを連れ, ビッグエンゼルのある洞窟へ逃げることにした.そう, それがタイガーの狙いだったのだ.洞窟に入ったタイガーは手錠を引きちぎり, 剣持達に銃を向けた.タイガーは剣持達を倒し,中へと入って行った. しかし,佐原博士はタイガーを前にして平然とした顔.
佐原「ブラック・タイガー,時間通りだったな.」
驚くタイガー.ビッグエンゼルはブラック・タイガーの出現を予測していたのだ. ゴールドネッシーがいると言うタイガーに,佐原博士は, ビッグエンゼルがゴールドネッシーの情報をワンセブンに送ったことを告げた. 一生懸命祈り,ゴールドネッシーを操ろうとするタイガーだったが, ワンセブンのグラビトンの前にゴールドネッシーは撤退を余儀なくされた. タイガーは最後の手段として自分の超能力で破壊しようとしたが
佐原「ビッグエンゼルは破壊しようとするあらゆるものに, 防御システムを働かす.」
タイガーは全力を振るったがビッグエンゼルにはかなわず, 消滅してしまうのであった.この事態を知ったブレインは驚いた. そして張り切る「ハスラー君」にビッグエンゼルの破壊を命じるのであった.

どうでもいいけど, <http://www4.justnet.ne.jp/~keny/Anim_066.htm>には

ビッグエンジェルの場所を秘密にするという目的と、 ビッグエンジェル基地に逃げ込むという行為の不整合が辛い。
と書かれている.ビッグエンゼルはタイガー出現を時間まで正確に予測している. と言う事はタイガー誘導作戦立案もビッグエンゼルが行なっているとしたら, 別に不整合ではないんじゃないの? ま,伊上勝脚本の面白さは「理屈抜き」と 「娯楽重視」だから,そんな細かい事まで考えてはいなかったかもしれないけど.

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東平 洋史 E-Mail: hangman@basil.freemail.ne.jp